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『キノの旅 13』 [☆☆]

・人は、他人の残酷さにはよく気づく。

・祖国を捨てて生きていけるほど優れた人達でもなく、しかし民衆が受け入れてくれるか分かりませんので、さてどうしたものかと、人生最大の決断を迫られている真っ最中でした。

・国がもうだめだと判断すれば、逃げられるうちにできるだけの物を持って逃げるのは悪くない、どころかいい手です。

・「誰のおかげで食っていけるんだ」と親が高圧的な態度に出てしまいます。生きるすべのない子供は奴隷になってしまいます。

・「血が繋がっているから」という理由だけで、嫌いな人と一つ屋根の下で生きることを強要されるなんて……、これは拷問ですよ! そう思いませんか?

・残念ながら、この世にある犯罪のほとんどは大人がしでかしているのです。あなたも大人なら分かるでしょう? 「大人は成長しているので、何からも影響されず決して間違いは犯さない」などという幻想がまかり通るのなら、この世界にそもそも法律などありませんよ!

・運転も上手だが、道がいいからといって無駄に速度を出すことはない。

・基礎体力があり、道中の健康管理さえしっかりできれば、徒歩で旅することは決して無謀ではない。時間さえ使えれば、人間の足はかなりの長距離でも踏破してしまうものだ。

・移民は、たった一人でも認めてしまったら次が断れなくなる。次から次へと押し寄せてきて、国を乗っ取られかねないから慎重にならざるをえない。法規制や領土問題と一緒だ。

・夜は行動に必要なエネルギーが少なくてすむので、夕飯は必要最低限度しか食べない。少量の携帯食料とお茶などですます。

・さぼるとすぐ下手になるから、毎日少しでもいいから体を動かせって、師匠がよく言っていた。

・朝食をたっぷり取って夕食を軽くするのは、生物的には正しい。

・普通の人間は、突然に殺意を向けられると、つまり「この人は私の命を奪おうとしている」という行為をされると、怖くて固まってしまうものなんだ。とっさの対応なんか、取れないんだよ。

・人間、追いつめられると無理な方法が解決法に見えてしまうものです。ビル火事の時、高いところに取り残された人間には地面がとても近く見えて、「飛び降りても死にはしない」と考えてしまうように。

・お金がないことは決して「不幸」ではありません。ただ、「不便」ではあります。



キノの旅〈13〉the Beautiful World (電撃文庫)

キノの旅〈13〉the Beautiful World (電撃文庫)

  • 作者: 時雨沢 恵一
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2009/10/10
  • メディア: 文庫



タグ:時雨沢恵一
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