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『社会を生き抜くための知的武装 金言集Part.2』 [☆☆]

・今や何でもグーグルで調べることができるから、過去の経験だけでモノをいうタイプの人、抽象的で観念的な話をする人は一気に陳腐化して、全くお呼びが掛からなくなった。

・学校は21世紀の教育どころか19世紀の教育を繰り返しているだけ。

・人がリセットする時は、会社を変えるか、住む場所を変えるか、付き合う人間を変えるか、何か物理的に違いが出ることをしなければならない。

・そもそもリーダーは全部自分でやろうとしてはいけないのだ。リーダーシップは人を動かす術であり、誰をどう使ったら難局を突破できるか考えるべきなのだ。

・銃に賛成か反対かという不毛な議論はやめよう。賛成派でも反対派でも、犯罪者が銃を持って罪のない人を射殺することには反対できるはずだ。

・最も重要なリーダーの役目は、まず「方向」を決めること、次が「程度(スピード)」を決めることだ。ところが日本企業では、方向がないのに程度だけを言う経営者が多い。売上げを1.5倍に増やせとか、経費を2割削れとか、数字だけを目標に掲げる。そういう経営者はリーダーとして失格だ。

・文部科学省や先生のいうことを聞いたところで、世界で戦える人間は育たない。

・既存のやり方の伝承だけで、重要なビジネス・スキルが身につくことはあり得ない。

・長良川の河口堰のような施設を設計できる頭脳を持った人がたくさんいるにも関わらず、「この河口堰きは本当に必要なのか」という本質的なことを問われると、誰も答えられないのだ。

・経営トップも社員に要求するのはスピードと程度のことばかりだ。「君たち、このままいったらダメになる、もっとがんばれ」と激を飛ばす。何をがんばるのか具体的な指示を仰いだら「オールを速く漕げ」と言うだけ。しかし、いま日本の会社がコケているのは、もともと進む方向を間違えているからだ。

・英語に「セルフ・フルフィリング・プロフエシー(Self Fulfilling Prophecy)」という言葉がある。日本語に訳すと、良く言えば「言った通りになる」、悪く言えば「自ら墓穴を掘る」という自己暗示のような意味合いである。

・ルーザー(負け犬)はいつも「しょうがない」「できない」と言う。3回それを言っている間にやる気がなくなり、4回言うとやっている人がバカに見えてきて、その人たちの足を引っ張り始める。

・原因と現象の区別がつかない人は、問題がたくさんあり過ぎて解決のしようがない、という言い方をする。だが、現象に一つひとつ対処してもしようがない。原因をつぶさなければ、絶対に問題は解決しないのだ。

・非英語圏の国家のうち、国民が英語をうまく話す国の方が、うまく話せない国より繁栄している。

・「Please」を付けて丁寧に言っても命令形は命令形。だからトラブルを起こす人は、中途半端に英語ができる人の方が、まったくできない人よりも圧倒的に多い。

・世界共通語というのは「通じてナンボ」のブロークン・イングリッシュなのだ。要は、思ったことを言えばいい。ニュアンスが伝わればいい。ところが日本人はブロークンは「×」と、刷り込まれてしまっている。

・英語をはじめとする語学の教育は、人間の本能に従って、赤ちゃんが言葉を覚える順番でやるべきだと考えている。つまり「聞く→話す→読む→書く」という順番である。

・気を付けなくてはいけないことは、聴いたことをいちいち意味を考えて日本語に訳したり、文法を考えたりしないこと。なぜなら、それをすると脳の中にできている「日本語の回路」や「受験英語の回路」を使うことになり、自然な英語の回路の発達を阻害するからだ。何も考えずに、赤ちゃんに戻ったつもりでひたすら聞くだけで言い。そして少しでも聞き取れた言葉があれば、それを口に出してみる。

・語学は正しいか正しくないかではなく、通じるか通じないかである。

・命令形を丁寧にする時は「Please」を付ければよいと思っている人が多い。しかし「Please」を付けても命令形は命令形であることに変わりはないから丁寧にはならない。ビジネス英語の丁寧な物言いは「こういうことが実現できると私は嬉しいのだが、あなたはどう思うか」という表現を用いる。これだと命令形を全く使わなくても相手に命令した時と同じ行動を誘発できるのだ。

・年間1万%のハイパー・インフレーションに見舞われたブラジル人が、当時の自国通貨のクルゼイロでもらった給料をすぐにシティバンクなどでドルに両替し、タンス預金にしてインフレに対処していた。

・どこの銀行の預金金利が0.01%高いとか、1か月に5000円得する節約術などというのは、マネーセンスとは別ものだ。

・現在国債を買っているのは誰か。そう、民間の銀行と生命保険会社、それに旧日本郵政公社のかんぽ生命とゆうちょ銀行だ。これらの金融機関の保有する国債が減免すれば、その購入原資である顧客の預金も一蓮托生なのは、火を見るより明らかではないか。

・世界中の貿易決算通貨というのは、85%がドルベース。日本と中国の貿易でも、通常は円や人民元ではなくドルで決済をする。

・エキスパートの時代は終わったということだ。例えばプログラマー。どんなに腕を磨いたところで、10分の1のコストでインドに持っていかれる。モノづくりもそうだ。

・Googleの効果的な使い方を知った人は、相当なことまで調べられ、しかも頭がよくなるはずだ。Googleを使う際、「何を知りたいのか」と問いを立て、「どのキーワードを使えば正しい答えが返ってくるか」と考えるからだ。正しい質問を考えられる頭を鍛えるために、格好の訓練といえる。

・私が長年やっているのは、何かを考えるとき、大きな紙に手書きでメモをとっていくことである。そのとき、紙の左下から書いていく。左眼を主に使うことになるから、右脳が刺激される。しかも常に、右上に白いスペースが広がっている。それを眺めると突然ひらめくことが多い。

・レストランを開きたいと思ったとしよう。そのとき、厨房に1日23時間入ってメニューを改善できる人間か、就業時間の8時間で帰りたくなる人間か、よく考えてから決めるとよい。ずっと厨房にいられるくらい料理が好きな人間でなければ、レストランを始めるべきではない。

・オオカミは集団で獲物を攻撃するのにたけた動物だが、獲物がいなくて飢餓状態が続くと、群れの中で最も弱い仲間を突然襲う性質がある。



知的武装 金言集Part.II

知的武装 金言集Part.II

  • 作者: 大前 研一
  • 出版社/メーカー: ビジネス・ブレークスルー出版
  • 発売日: 2008/11/18
  • メディア: 単行本



タグ:大前研一
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