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『ソーシャルネイティブの時代 ネットが生み出した新しい日本人』 [☆☆]

・昔は、飲み会や合コンをやったりファミレスなどに集まらないと盛り上がれないし異性との出会いもままならなかった。ところが、いまならSNSやスマートフォンがあれば友達関係を維持していくことができる。

・メカニカルタークとは、「機械仕掛けのトルコ人」の意味で、システムができない仕事を人間がやってしまうものだ。英国では、スーパーの防犯カメラをネット経由で見て、万引きを見つけたらポイントをもらえるという仕組みがある。

・ボーカロイドの「初音ミク」は、バーチャルなキャラクターを歌わせることのできるソフトで、持ち歌は数万曲とも言われている。1曲の販売数が数万件ではなくて、曲の数が数万曲という従来の歌手ではありえないようなことが起きているのだ。

・失われた20年の間に失われたのは、人々の人生設計のパターンではないかとも思える。それが壊れたままなのに、誰もその先を若人たちに示していないのがいまなのだ。

・80年代までの「みんなが中流」と信じて同じように消費に走っていた日本が特殊だったのだ。世の中は、文字どおりピラミッド型の構造になっている。

・ネットでは無料のものがほとんどなのだ。むしろ、タダで手に入るものにお金を使う奴が「情弱」(情報弱者)なのだという人もいる。

・実のところツイッターのはじめ方として、自分に必要なニュースを得ることを目的にするという手がある。その専門分野で使うキーワードで、ツイッター検索して、自分に有益そうな情報を書いている人を片っ端からフォローする。たとえば、まとめて100人くらいフォローしてやると、次の瞬間からタイムラインがニュースのヘッドラインに変身する。これは、一般のニュース媒体では記事になりにくいような専門性の高い分野ほど有効で、それに関連するハッシュタグを使いこなせば完璧である。

・たいして役に立たないモノが身辺に溢れる生活はごめんだ。

・ANAはスヌーピーやポケモン、JALもディズニーを使った「ドリームエキスプレス」を飛ばす。その規模と大胆さにおいては、いまどきの「痛車」などお遊びとも思える。

・ネット通販でモノを買った後に届くメールで、その店のホームページよりもフェイスブックのファンページに誘われることが増えている。理由はとても簡単で、無人のホームページより、客のいるファンページのほうがお店としてよいからだ。

・フェイスブックは、いま世界最大級のクラウドコンピューティングといえるのだが、その中身は人と人のつながりとその人たちの言葉や写真などである。

・「カンガルーは速く走っているときのほうが疲れない」という話がある。ゆっくり動くときは筋肉を使うが、速く走るときは「靭」をバネにゴムボールのように跳ねていくので、疲れないのだ。

・脳はノイズを駆動力にしている。

・白い紙に20%の濃さで文字を書く。この文字の濃さをどんどん薄くしていくと、あまりに薄すぎて人間の目では文字が読めないところまでくる。ところが、その上にパラパラとゴマのような黒点のノイズを撒いておくと、あら不思議、文字が浮かび上がって認識できるようになる。いかにも邪魔なだけに思えるノイズが、とても有効な力を持っているらしい。

・マスコミ4媒体(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)は、個人を相手にビジネスをする企業にとっては手足のようなものだろう。

・現在、世界市場でも日本国内でも、携帯とパソコンの出荷数は、だいたい3対1から4対1である。ちょうど、カップ麺と袋入り麺の市場規模のようなバランスだそうだが、スマートフォンとパソコンの出荷数が、今後は、こんなバランスになってくるのではないかと思う。

・独創性よりも、ネットワークを構成する「ノード」(接点)として貢献することに生き甲斐を感じるようになる。人は、ソーシャルメディアの中では、情報の入力して情報を出力する「素子」(電子デバイス)のような存在になっていくのではないか?

・リアルで遠い人ほど親しく本音を交わし、近い人ほど現実的なやりとりになる。



ソーシャルネイティブの時代 ネットが生み出した新しい日本人 (アスキー新書)

ソーシャルネイティブの時代 ネットが生み出した新しい日本人 (アスキー新書)

  • 作者: 遠藤諭
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2011/02/10
  • メディア: 新書



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