『笑ってジグソー、殺してパズル』

・動機ばかり捜してちゃダメですよ。こんな時代なんだから、誰か殺されればあーよかった、って思うヒトが必ず何人かいるはずだし、その反対に全然動機なんかなくたってどんどん殺しちゃうヒトもこの頃じゃ珍しくないですもん。

・ヒトってそう変わらないと思うんですよね。心の中はみんなきっと、ドブ板長屋と大差なくて、でもそれを、隠そうとするでしょ、キレイな暮らしをしてるヒトたち。

・ジグソーパズル入門の心得を話してくれた。まず簡単なものを選ぶこと。せいぜい1000パーツまで。初めからジグソーの組みたてそのものを愉しもうなどとはもくろまず、むしろ絵を一枚描きあげる(模写する)つもりで取りかかること。だから必ず気に入った絵柄を選ぶこと。

・私なんか夢中になると途中で止められないで、そのまま朝になっちゃうクチだから、精神力が弱いんだと思ってるけどね。

・たいていの人がただの娯楽か暇潰しとしてしか認識してないようなものでも、それに打ちこんで、命を賭けてる人って必ずいる。

・野心と能力とは別ものでしょ。その二つをうまく調整するのが人生の一大事なわけだけど、それに気づくのが私は遅かったんですね。

・惜しむらくは余裕がない。余裕がないから鋭さもない。

・納得は絶対ヒトを助けるのよ。

・思うとか思わないとかっていうのはあんまり意味ないのよ。かえって邪魔なくらいよ。大切なのははっきり証明することなんだもの。

・無責任にしてたほうが自由にいろいろ発想できていいでしょ？

・「魅力？」 「罪と引きかえでもやるかやらないか、そこがね」

笑ってジグソー、殺してパズル (創元推理文庫)

• 作者: 平石 貴樹
• 出版社/メーカー: 東京創元社
• 発売日: 2002/05
• メディア: 文庫

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