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『「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ』 [☆☆]

・人間が持っている、いちばん邪まなこころは「羨望」です。自分と似たような人間なのにもかかわらず、自分より優れたものを持っていると「羨ましい」と感じる。

・羨ましいとは「こころが裏でやましい」というように、病気の根源なのです。

・英語をうまく喋る人にジェラシーというものを抱いていると、実は自分の英語はうまくならないんです。というのは、「モデル(手本)」を失ってしまうから。同じように、歌がうまい人をけなすと、その人自身は歌がうまくならない。

・人が努力したところを見出してはケチをつけて引きずり下ろすという心性(こころのあり方)は、自分が能力を持とうとしたときに、「自分が立ち上がれない」ということにつながるんです。

・艶笑噺とは男女間のあれこれを題材にした大人のための落語である。

・中国にしてもインドにしても、ほんとうに優秀な学生は日本なんかに来ないですよ。アメリカへ行っちゃう。

・西洋の言葉はあくまで「音声」が中心だけれども、日本語は「読み」が極めて重要な「視覚言語」だから、「読み」のために動員している脳のスペースが、他言語の人たちと比べると格段に広いんですよ。

・日本人は、「仮名を読む部分」と「漢字を読む部分」を、脳の別々の場所に持っている。それに対して他の言語では、おそらく日本人が仮名を読む場所ですべての文字を読んでいるのでしょう。

・日本人はよく「英語は客観的だ」なんて言いますよね。でも、そうじゃないんです。客観的なんじゃなくて「具体的」なんですよ、英語は。

・日本の新聞を読んだ途端、腹が立ちましたからね。「こんなに主観的なことを書いている」って。「国民は怒っている」なんて書かれても、「俺は怒ってねぇけど。おまえじゃねぇのか、怒ってるには」って。

・日本人の能力で特に落ちたのは、「感覚的な入力を言語に変換する力」だと思います。

・赤軍派のメンバーは革命歌を歌い、それぞれが演説をぶった。そしてそのうちの一人が乗客に「なにか質問はないか」と聞くと、誰かが「ハイジャックって、なんのことですか? どこの言葉ですか」と尋ねた。そう聞かれても、ハイジャックをした当の本人たちは誰も答えられず、困ってしまった。

・「知らない」というときの言い方が大事なんですよ。ただ「I don't know.」と言うのは、言いっ放しみたいであまり上手な言い方じゃない。そういうときにはね、少し間を置いて、「I don't think I know.」(うーん、ちょっとわからない)って言うといいんです。

・戦地に行ったら後ろから「日野原っ、前進しろ」とか言われるわけでしょ。「君、前進しろ」じゃ駄目だもの。誰が呼ばれたかわからない。だから軍人は、部下の名前をものすごくよく覚える。

・子供の頃から英語に慣れ親しませたって、まったく意味がないと思いますね。日本語で論理を構築するのでさえ一朝一夕にはできないのに、同時に英語でもやらせたって教育上ナンセンスです。小学校の英語教育なんて不要ですよ。

・海外では、自信をちゃんとストレートに出すことが大事なんです。逆に日本では、自信をストレートに見せると嫌なヤツだと思われちゃうから、一緒に仲良くやっていけそうな「いい人」だということのほうを強調しないと駄目なんですよね。

・日本人も、仲間内だったらいくらでも盛り上がる技を知っているけど、異質な人どうしが出会ったときに和気あいあいと盛り上がるとなると、それはもう酔っ払うしかないんだよね。

・日本だと、酔っ払って「仲良くなること」自体に意味があって、そこで「なにを話すか」は重要じゃない。

・「Join us.」は「ジョイナス」、「Good answer!」は「グダンサー」と聞こえるように、前後の単語がつながって発音されたりすることが多い。「前の単語の語尾の子音は、続く単語の頭の母音にかっちりと連結させる」という法則にあてはまる。英語の持つリズムに乗れないと、中学一年生くらいで習ったはずの簡単な単語の並びを聞き取ることができずに落ち込むし、実際は複数の単語がつながっているのに一つの単語だと勘違いしてしまう。

・「読む」「書く」「聞く」「話す」は、どれも互いにつながっているのだ。そして、そのすべてを支えているのは、読むことによって蓄積されたボキャブラリーである。

・話の中身がおもしろければ、体裁のいい英語を話すよりもよほど尊敬されるのだ。

・毎度気の利いた話題を提供できるわけではない。駄目なときは、せめていい質問をして会話に貢献すると頭を切り替えた。人の話しを聞きながら、会話が盛り上がりそうな質問を考えることにエネルギーを使う。要するに、「いい聞き手」を目指した。



「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ (朝日新書)

「伝わる英語」習得術 理系の巨匠に学ぶ (朝日新書)

  • 作者: 原賀 真紀子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/08/07
  • メディア: 新書



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