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『知的生産のための科学的仮説思考』 [☆☆]

・数学というのは基本的に仮説であって、しかもそれが現実に存在しない、いわばフィクションのようなもの。

・「○○だから●●できない」という仮説は世の中に多くあるのですが、これらのほとんどに根拠がないのです。何ら根拠がないにもかかわらず、大多数による社会通念敵な常識や思い込み、勝手な線引きといった黒い仮説に支配されてしまっているのです。

・現在では、流通が発達したことによって日本全国、ときには世界市場に向けて商品を並べるため、初めから大量生産が必要になります。

・科学の世界では、同じ物質を混ぜ合わせているだけでは新たな化学反応は起きません。新たな化学反応を起こすためには、別の物質を一滴入れることが必要になってきます。

・経済問題や環境問題についていろいろな人が論じているわけですが、これらを見ていると大抵の人は個人的な意見や好みを述べているに過ぎません。

・ニュートンまでの物理学では、全宇宙にはたった1つの時間の流れしかないと信じられてきました。しかし、アインシュタインはそれを覆し、「目撃者の運動状態の数だけ、たくさんの時間の流れが宇宙には存在する」と主張したのです。

・何の科学的根拠もなしに「原発は排除してすべて太陽光エネルギーにしよう。やればできる!」という人の話は、仮説ではなく単なる思いつきの意見に過ぎません。

・帰納法とは、個々の仮説から本質的な因果関係を推論し、結論として普遍的な理論を導く方法です。

・演繹法とは、ある普遍的な理論から科学的根拠に基づいた推論により結論として個々の仮説を導く方法です。

・よく聞くキャッチフレーズとして、このようなことが言われます。「このプロジェクトはわが社の社運をかけた戦いである」 このように会社の命運をかけるということをトップやリーダーはやってはいけないと思うのです。なぜならば、会社の命運をかけなければいけない商品やサービスを出さなければいけないということは、会社が終焉に向かう寸前であるということを相手に伝えているようなものだからです。

・人間というのは、何かの選択をすることによって仕事をした気分になるものです。つまり、相手に選択をさせてあげるということが重要なのです。

・相手を説得する場面において言いたいのは、論理というものが役に立たない! ということです。なぜならば、人間というのは、説得したり説得されたりするときには論理ではなく、感情で動く生き物だからです。

・相手を説得したいがために、自分の意見を相手に押しつけるようなことではいけません。あくまでも自分がそれを楽しんでいるという姿勢が重要なのです。すると、「なんでこの人はこんなに楽しそうなんだろう」という気持ちが相手にも芽生えてきます。それによって、相手はあなたの仮説に興味を示してくれるはずです。

・人と人がコミュニケーションを図るためだけでなく、ビジネスでは「質問をする」という能力が問われています。

・よくツイッターなどで炎上してしまう芸能人もいますが、これもまさに想定問答ができていないから起こる現象だと言えます。まさに、政治家にしても芸能人にしても、根拠のない思いつき発言が招いた代償なのです。

・「プロゴルファーがゴルフの教科書を書くとスランプに陥る」という話が参考になります。これは、頭で考えすぎてしまうことで体がついていかなくなってしまうという不思議な現象です。






知的生産のための科学的仮説思考

知的生産のための科学的仮説思考

  • 作者: 竹内 薫
  • 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
  • 発売日: 2013/02/28
  • メディア: 単行本



タグ:竹内薫
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