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『職場で、仲間うちで他人に軽く扱われない技法』 [☆☆]

・どうすれば相手に軽んじられないかのか、ということを本気で考えている人は、意外に少ない。

・人は、相手が語る話題によって、その人物の器をはかろうとする。その人がどんな人物なのかを知りたければ、その人が口にする話題を参考にするのがてっとり早い方法のひとつだからである。

・大学院時代には、何度となく恩師に注意を受けた。私の話し方が日常語を多用したものなので、理解しやすくはあるのだが、軽すぎる、というのである。

・頭いいと思ってもらえるかどうかは、ひとえにどれだけの知識を相手に見せつけられるかにかかっている。

・社会人になると、高校の模擬テストのような客観的なテストはなくなるわけで、「知識がある」とか「知識がない」という評価は、どれだけ自分が知識をアピールできるかによって決まってくる。

・会話の端々に、「なぜなら」「それゆえ」「つまり」などの単語が入ってくると、話の内容が支離滅裂でも、なんとなく「論理的」に聞えてしまうのである。論理的な人間だと相手に評価されるかどうかは、とてもくだらないことで決まってしまうのである。

・中途半端に知識を持っている人は、ついつい知識を吹聴しようとしてしまうが、本当に知識がある人は、逆に謙虚なものである。自分の知識が限定的であることを知っているので、謙虚になれるのだ。

・早口でペラペラとまくしたてていると、言葉に重みがなくなる。「あいつって言葉が軽いよな」と言われる人は、たいてい早口である。

・自分の能力のいたらない点を認めてしまえば、相手はそれ以上あなたを責めるわけにはいかないし、相手を心理的に追いつめることもできる。

・「笑顔でも勝負できる」のと、「笑顔でしか勝負できない」のとは、似たようなことを指しているようで、全然違う。

・どんな注文でもそうだが、相手に恩義を売りつけるためには、いくらか条件を下げてみせる必要があるわけで、最初からそれを織り込んでおくことが賢い頭の使い方であろう。つまりは、最初の条件を提示するときに、「思いきり、吹っかけろ」というわけである。

・「ダメでもともとでも、一応は吹っかけてみるずうずうしさ」 日本人に足りないのは、まさにこの能力なのである。

・いつでも他人にやさしくしてはいけない。なぜかといえば、親切を受ける相手は、あなたのやさしさを当たり前のものとして考えるようになり、せっかくやさしくしてあげてもたいして感謝されないからである。

・善人の言うことは、耳にはやさしいが、その反対のほうが現実には正しい。

・人にやさしい顔をしていると、やさしさでしか勝負できない人間になってしまう。その点、怖がられる存在の人は、怖さでも勝負できるし、ごくたまにはやさしさでも勝負できるという有利な立場にたてるのである。

・「助けてください」というのは、弱者の叫びなのであって、強者ならそもそもそういう頼みをしないはずである。

・オーバーなアクションが恥ずかしいなどと言っているようでは、すでに心理的に萎縮しているのだと思って間違いない。

・人間関係での主導権をとる簡単なコツをお教えしよう。それは、他人から話しかけられるのを待つのではなく、自分から話しかけることである。たったそれだけのことで、あなたの立場は、驚くほど高くなるであろう。

・たしかに、世の中には、他人から反対されることが絶対に許せない、というような狭量な心の持ち主もいるが、それはあくまで少数派である。大半の人は、あなたが反対しても、その話に耳を傾けてくれる善人である。

・評価の高い人に共通しているのは、出社時間が早いということだ。社内の誰よりも早く出社して、文句を言われる人は、まずいないであろう。だいたいみんなに陰口や悪口を言われる人は、就業時間ギリギリになって飛び込んできたり、平気で遅刻したりする人である。

・相手にすぐにナメられる人は、「凄み」が足りないから、ナメられるのである。この場合の凄みとは、強気な姿勢のことである。

・人としての重みを感じさせたいなら、「古風なもの」「古めかしいもの」を必ず1つは持っておきたい。

・どんなに高価なものであっても、最新のモノは、やはり時代の重みには勝てない。

・仕事ができる男は、仕事以外のことにうつつを抜かさない。したがって、自分の持ち物も、頑丈なだけが取り柄という、シンプルなものが多い。

・人の信頼を勝ち取る勝負というのは、トーナメント方式で行われている試合のようなもので、1回でも負けたら、その時点でオシマイであり、敗者復活戦などという都合のいいものはないと心得よう。

・あなたが約束を破ったときに、相手はおそらく「ああ、大丈夫ですよ」と言ってくれるに違いない。しかし、それを真に受けるのは、本当のバカである。「大丈夫ですよ」という言葉の後ろには、「大丈夫ですよ、あなたとは、もう2度とビジネスをしないことにしますから」というホンネが省略されていることに気がつかないでどうするのだ。

・男性にくらべて、女性のほうが、約束というものを軽く考えすぎているフシがある。組織において、女性が、男性にくらべてその地位があまり高くないことを、フェミニストの人たちはすぐに男女差別やら男尊女卑に結びつけたがるが、私に言わせれば、男性にくらべて女性はちょこちょこと約束を破るので、いまいち信用されにくいことが影響しているように思われるのだが。

・日本でも昔から文武両道といわれ、頭も、腕っぷしも、両方とも大切だとされている。最近では、文のほうばかりが強調されすぎてはいるが、武をないがしろにしてはいけない。ケンカが強くなくては、相手を圧倒することなどできないからである。

・訓練をやらせる前には、抑うつ的かを調べるテストにおいて、67%の人がうつ傾向と判定された。ところが、筋肉をつけさせるようにした4週間後には、その割合が42%に減少したのである。たった1か月でも、筋肉をつけさせると、抑うつ的で、クヨクヨした性格が改められるという証拠だ。

・「大事なのは、勝ち負けじゃない」なんて言っている人は、たいてい負ける。

・おそらくこの世の社会から、差別が根絶されることはないような気がするが、その理由は単純で、他人をバカにしたり、いじめたりすることが、本人の自尊心を高めるうえで大いに役に立っているからである。

・心に余裕を持ちたいなら。自分の視点を絶えず「1か月後」に設定しておくことである。「1か月後までには、これくらいの仕事ができていればいいか」 そう考えることが、本人に余裕とゆとりをもたせ、そういうどっしりした姿勢が、他人にも頼もしく見えるのである。

・「俺はケチだから、絶対におごらない。ワリカンでいいなら、付き合うけど」と答えよう。それで相手が渋い顔をしてくるのなら、相手の狙いは、あなたとおしゃべりしたり、親密になったりすることではなく、ただあなたの財布の中身だけにあるのだと見てよい。そんな付き合いは、単なる時間とお金のムダである。

・もし本当に相手に尊敬してほしいなら、そこには圧倒的な差がなければならない。大人と子供のような、どうにもならない差があってこそ、はじめて相手を心服させることができるのだから。





他人に軽く扱われない技法

他人に軽く扱われない技法

  • 作者: 内藤 誼人
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2009/04/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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