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『感情から老化していく人いつまでも感情が若い人』 [☆☆]

・若いうちなら歩かないことで歩けなくなる人はいないが、高齢者にはそういう人がいる。使う意欲がなくなると、頭の働きも身体の働きもどんどん老化していってしまう。

・キレやすく、いったん怒りだすと、怒りがなかなかおさまらなくなることが多くなる。こうした現象を、精神医学では「感情失禁」という。感情が漏れ出てきて、それを抑える術がない状態だ。

・老化といえば、記憶力の衰えが最初にくると思われがちだが、それは実感しやすいからそう思うだけで、実は記憶力よりも、さらには体力よりも、もっとも先に衰えてくるのが、感情なのである。

・高齢者がお世辞をわりと真に受けてしまうのも、前頭葉が萎縮し、疑う能力が落ちてきたことを示している。

・シェークスピアの『リア王』の物語は、前頭葉の機能が落ちた老人の典型例だ。このドラマには、前頭葉の機能が衰えた老人の特徴を示すエピソードがいたるところに登場する。

・現実の世界でも、年をとってくると、チヤホヤされなかったり、自分を立ててもらえなかったりすることを嫌がるようになるという、いわゆる「リア王現象」が顕著になってきている。

・「暴走老人」の怒りというのは、必ず自分より弱い相手、階層が下の人間に向かう。たとえば、市役所の窓口係、駅員、店員、病院の看護師(女性のほう)などが、格好の標的となる。

・若いうちに消費税を10パーセントも20パーセントもとられ、それが年長者にまわるということになると、若い人たちが感覚的に年長者を嫌うようになり、世代間ギャップが拡張していく。

・年をとって威張るようになったら、それ以上の上昇はない。高齢になってなお挑戦していこうとする人は、逆に、頭を下げることで、みずからの可能性を広げていこうとする。

・年齢を重ねていくごとに、知的になっていくという人は、あまりいない。他人の話に一緒になって怒るとか、もらい泣きするとか、自主性が低下して、感情に左右されやすくなる傾向のほうがはるかに強い。

・物知り型の知識人より、考え方のおもしろさのほうが高く評価される時代なのだ。

・人間の体力や健康度は徐々に衰えていくのはなく、死ぬ5年ぐらい前まではあまり衰えず、死ぬ直前に急激に衰えるという考え方が主流になっている。

・脳の前頭葉は、見たことがないもの、聞いたことがないものに対して、よく反応する。そうした行動が、脳を活性化させ、若さを保つことにつながる。

・日本の教育界は、学歴は上がっているのに、学力は低下しているという大きな問題を抱えている。





感情から老化していく人 いつまでも感情が若い人 そのしぐさ・言動が「老化のサイン」です!

感情から老化していく人 いつまでも感情が若い人 そのしぐさ・言動が「老化のサイン」です!

  • 作者: 和田秀樹
  • 出版社/メーカー: さくら舎
  • 発売日: 2013/01/08
  • メディア: 新書



タグ:和田秀樹
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