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『大人のための音感トレーニング本 「絶対音程感」への第一歩』 [☆☆]

・「あなたの話には、主語がないわね」と親切に教えてあげたとしても、相手が「主語」という言葉の意味がわからなければ、意味のない指摘になってしまいます。「私」や「彼」が主語であるということが、お互いがわかって初めて、間違いも訂正できるのです。こうした「用語」がわかるからこそ、物事の「しくみ」がわかって来るものです。

・文法や音楽理論をまったく知らない人には、実は大変な弱点があります。「間違い」がはっきりとは、わからないのです。読んだり聴いたりして、何となくおかしいな、とは思っていても、どこがどうおかしいのか指摘ができません。

・出だしの音さえ確認すれば、あとは、正しい「音程」をキープして歌える……この能力が、「絶対音程感」なのです。

・物事を理解することは、小さな前提知識の積み重ねです。小さな知識の暗記を拒否する人は、大きな知識の理解にまで至りません。

・バッハは、ロック・ミュージシャンやジャズ・ミュージシャンにも好まれている、クラシック音楽の大作曲家です。これは、バッハのメロディの作り方や和声の運び方(コード進行)が、ロックやジャズに通じるところがあるからです。

・同じ音同士は、「1度」の関係といいます。ドからドまでの度数を聞かれたら、答えは「1度」になります。ミからミでもどんな音でも同じです。

・掛け算の九九のように暗記した人が、一番、速く答えを出すことができます。どんな分野でも最終的には、こうして暗記してしまい、反射神経で対応することができれば、その道に習熟したことになるわけです。しかし、皮肉なことに、暗記してしまうと、今度は思索することがなくなり、頭を使わなくなってしまいます。

・人間は、「意識しなければ気づかない」ことに囲まれています。音感のトレーニングとは、自分の周囲の世界が、いかにいろいろな音程に囲まれているかを気づくためのトレーニングでもあるわけです。

・一般に音痴と呼ばれる人は、音に対しての「イメージ力」がありません。ゴールとなるべき音のイメージがないまま、何の躊躇もなく、その音を歌おうとするため音を外したりするのです。

・指揮者は、全楽器のエキスパートであるわけではありません。しかし、指揮者の指導がなければ、オーケストラは、「音楽」を奏でることはできません。

・歌の表現力をつけたい人は、普段から、犬の声でも猫の声でもいいですから、何かの物真似をしてみる癖をつけるとよいでしょう。

・腹式呼吸では、決して口から息を吸ってはいけません。この理由は意外に知られていませんが、単純なものです。口から息を吸うと、喉に異物や、さまざまな菌が入ってしまうからです。

・昔の武士の闘いでは、口から息を吸ったために異物が喉に入り、咳き込んだ瞬間に斬られる、ということがあったそうです。

・異文化間コミュニケーションの世界では、「誰でも自分と同じ」と考えるところに、トラブルが発生していくわけです。一方の常識は、他方では、非常識となる場合もあるからです。

・それぞれの文化は、それぞれの宗教、民族、習慣、風習、言語の「違い」の上に、存在しているわけです。最初から、何もかも「同じ」とするのは、思考停止のスローガンでしかありません。





大人のための音感トレーニング本 「絶対音程感」への第一歩! 編 (CD付き)

大人のための音感トレーニング本 「絶対音程感」への第一歩! 編 (CD付き)

  • 作者: 友寄 隆哉
  • 出版社/メーカー: リットーミュージック
  • 発売日: 2012/06/15
  • メディア: 単行本



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