『空の境界 未来福音』

・隣人への無関心さは近代化による徳の変化、だけではないと思う。当たり前の事ではあるが、もとから僕らは他人に対して一定の隔たりを持っていないと自分を見失いかねない生き物だ。

・明らかに困っている人を見過ごすのも、やっぱり自分のあり方から転落してしまう気がする。

・未来は夢見るものではない。確固たる意志で作り上げるものだと、彼は幼い頃から理解していた。

・だが進化というのは、その環境にあったカタチに適合する。使わない機能、生存に負担をかける機能は削られていくんだよ。より安いコストで代用がきくのなら、優れた機能であろうともフタをするのが生命だからね。

・悪意はあるが、より多くの善意で回る素朴な営み。そんな凡庸な一日を、漠然と眺めるのが私の唯一の趣味だ。

・現代においては、不幸ではない未来そのものが品薄だ。

・誰だって、暗い未来も、粗末な過去も見たくない。

空の境界 未来福音 (星海社文庫)

• 作者: 奈須 きのこ
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2011/11/11
• メディア: 文庫

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