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『狼と香辛料17』 [☆☆]

・教会の教えにて、持てる物を捨て、持たざる者に与えよとは、なるほどこういうことなのかもしれぬ。へたに物があればこそ、旅路において迷うのである。なればこそ、人生においてもしかり。

・力強く走ることができる者はたくさんいる。だが、多くの者は足をすくませている。その背中をとんと押してくれる者さえいれば、ただそれだけがあれば前に進むことができるのに。

・要は、学ぶ気と、日銭を稼ぐ手立てがあれば、貴族でなくとも学ぶことは可能なのだ。

・集団関係が密な場所では、序盤で屈すればそれが永久に続いてしまうことになる。下手に出るのは、思いきり睨みを利かせてからでも十分なのだ。

・最初が肝心なんじゃ。わっと驚かせれば、あとの話では尾ひれ背びれがいくらでもつく。それで一度相手を圧倒すれば、あとは手を抜いてもなかなかばれぬというわけじゃ。

・武功を夢見て家を出た若者が、騎士になるか野盗になるかは、甲冑を揃えられるかどうかにかかっている。

・人は年を取ると岩のようになっていく、と村では教えられた。だから、ある日本当に岩になって永遠の晒し者になったとしても恥ずかしくないように、上手に丁寧に年を取れ、と教えられた。





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