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『お金で失敗しない人たちの賢い習慣と考え方』 [☆☆]

・判断は特定の問題に応じて「その場で」なされるため、問題がどのように起こるか、あるいはどのようにフレーミングされるかによって実に変わりやすいということだ。

・「損失回避」のために、値上がりしている株を売り、値下がりしている株を持ち続ける方が苦痛は少ない。だから、そうする人が多いのだ。ところが、逆にする方がはるかに賢明なのである。

・政治の世界でよくある手口は、進めたい計画にできる限り多くのお金をつぎこむことなのだ。そうすれば、サンクコストの誤謬によってその計画は守られるからだ。

・我々が気に入っているのは「100マイナス年齢のルール」である。たとえば84歳の人なら、長期の貯蓄の約16パーセント(100-84=16)を株とするべきというものだ(できれば一つか二つのインデックス投信を使って)。

・今日、同じ株を買う機会があっても手を出さないのなら──売りどきである。そういうわけで、投資の対象を評価するときはこう自問してほしい。「今日、私はこれをこの値段で買うだろうか?」と。買わないとすれば、あなたにはそれがもういらないのだ。

・調査によれば、人々は短期的には失敗した行為の方に強い後悔の念をおぼえるが、長期的にはやらなかったことを悔やんで心を痛めることがわかる。こうした事実はマーク・トウェインの次の格言を裏づけている。「20年たてば、したことよりも、しなかったことを悔やむことになる」

・たいていの人は、お金にかかわる意思決定をするときにインフレの影響を考慮しないのが普通である。これは、短期的にも長期的にも無数のマイナス面を持つ失策である。

・人々は、何年も前に購入した自宅の価格をおぼえていることが多い。ところが、当時ほかのものがいくらだったかはほとんどおぼえていない。そのため、家の価格はそれ以外のものの価格よりも上昇したという誤った印象を持ち、家の投資収益力を過大評価してしまうのだ。

・ときとして、人間が自信よりも好むものが一つだけある。それは、他人への信頼である。だとすれば、こんにち一部のメディア評論家が──その手の知ったかぶり屋の間違いが明らかなときでさえ──成功を収めているのもうなずける。

・表が出れば私の勝ち、裏が出るのは運が悪い。

・行動や信念の正しさが確証されると、人は自分にはそれだけの実力があると考えるが、反対に行動や信念が間違っていたことが証明されると、自分にはどうにもできなかった他の原因のせいにするのである。

・投資家は確固たる理由から株や投信を買うのだが、「市場」に背を向けられたとたんに売ってしまうことが多い。赤の他人の多くが株につける値段が、自分が買ったときの値段より下がっていくと、大慌てで逃げ出してしまうのである。反対に、多くの投資家が株(あるいは絵画、不動産、その他ほとんどすべてのもの)につける価格をどんどん上げてしまう理由は、見ず知らずの他人がそうしていること以外にはないのだ。

・とにかく、確信がなくなればなくなるほど──また、リスクが大きくなればなるほど──人は群衆による行動へと流されやすくなる。大人よりもティーンエイジャーの方が仲間の圧力に屈することが多いのはそのためだ。他人に従うべきか否かを判断する際、彼らには頼りとすべき経験が少ないため、リスクは大きくなる。

・大きなトレンドあるいは一時的な流行が始まるのは、個人が手持ちの情報を無視して他人の行動に──それが自分の知識や直感と矛盾するとしても──注意を向けるときだ。

・違う行動をとるのが最善であることを示す新しい情報が少しでも与えられれば、あるいは基本的状況が変化したのではないかと人々が少しでも疑えば(本当にそうであろうがなかろうが)、社会的均衡は急激に変化する。言いかえると、環境を劇的に変えるのに大きな力など必要ないということだ。

・一般大衆が背を向けているものに注目し、適切な投資対象を探しはじめる方がいいのだ。史上最も成功した投資家の多くは、そうしたアプローチにしたがっただけだった。

・株を評価する最も賢明な方法の一つに言及しないのは愚かなことだろう。株価収益率、すなわちP/Eが平均以下の株に目を向けるということである。P/Eとは一株当たりの株価と利益の比率のことである。それを使えば、あらゆる会社を、規模や事業内容に関係なく同じ基準で比較できる。

・基本的にほとんどのゴールキーパーは、意識していなくても、おそらく自分にこう言い聞かせているはずだ。「横に飛んで点が入ったら気分が悪い。だが、じっとしていて点が入ったら、気分が悪いうえに格好も悪いから、二重に悪い」。





お金で失敗しない人たちの賢い習慣と考え方

お金で失敗しない人たちの賢い習慣と考え方

  • 作者: ゲーリー ベルスキー
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2011/01/06
  • メディア: 単行本



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