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『ビブリア古書堂事件手帖5 栞子さんと繋がりの時』 [☆☆]

・どう返事をすればいいのか分からなかった……今まで自分の言葉で、自分の気持ちを伝えたいと思ったことがなかったから。文字になった誰かの言葉に囲まれている方が、ずっと好きだったから。

・大事な相手だからといって恋愛感情があるとは限らない。

・彼女が本の謎を解くたびに、二人だけが知っている真相が増えていく。彼女が俺に「安心」するようになったのは、秘密の共有を積み重ねたせいかもしれない。

・話の内容はほとんど分からなかったけど、耳を傾けているだけでも楽しかった。女って、なにかに夢中になっている男が好きなものでしょう?

・この娘がすらすら喋る時は、大抵誰かを問い詰める時だ。

・この三年間、決まった家すらない生活の厳しさに甘えて、過去にしでかしたことと真剣に向き合わずにきた。

・失敗してもやり直せる、なんてよく言うがな、失敗の後でやり直すのがどんなに難しいか、目の当たりにした人間でなきゃ分からねえもんだ。

・一旦逃げちまえば、大概のことは取り返しがつかねえ……。

・ものごとはなるべくいい方へ考えるんだよ。でも同時に悪い方へ転がった時の備えもしておくんだ。

・手塚のクリエイターとしての特性の一つは超人的な仕事量なんです。講談社から刊行された『手塚治虫漫画全集』は四百巻を数えますが、それでも未収録の作品が多くあるんです。

・作り話だからこそ、託せる思いもあるんです。もしこの世界にあるものが現実だけだったら、物語というものが存在しなかったら、わたしたちの人生はあまりにも貧しすぎる……現実を実り多いものにするために、わたしたちは物語を読むんです。

・あなた次第だと思います。あなたは自分の思っていることを、きちんと伝わるまで話そうとしたことがありますか?

・本についての誰かの悩みを、遊び気分で解決しているうちはいい。でも、本というのは持ち主の頭の延長みたいなものだ。他人の頭の中を知りすぎると、そのうちおかしくなっていく気がする。

・マルチ商法の業者に唆されたのだろう。収入の不安定な人間は特に狙われやすいらしい。

・誤解されているぐらいがちょうどいいんだよ。ほら、言うだろう。「誤解でしあわせになれるなら、誤解で満足できるなら、僕は誤解を愛する」って。

・あなたなら他人の心の奥まで読むことができる。そういう人間には愛というものを自分自身で味わう必要はないわ。ただ知識の一つとして蓄えればいい。





ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)

  • 作者: 三上 延
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/01/24
  • メディア: 文庫



ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~

ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/03/25
  • メディア: Kindle版



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