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『100年俳句計画』 [☆☆]

・人間の脳みそなんてね、集中して五分も考えりゃあ、なんか出てくるようになってんの。

・俳句の作り方。十二文字を考えて、それにあう季語をつける。

・「分かち書き」=語と語の間に空白をいれたり、行を変えたりする特殊な表記。

・「なんで甘酒は夏の季語なの?」という疑問があってこそ、私たちは江戸時代の「甘酒売」がどういうものであったかを知る糸口を見つけられるのだ。

・芭蕉の「蕉風」、子規の「日本流」、さらには昭和に出現した「人間探求派」みたいな名前に並んで、「俳句甲子園派」という名前が俳句史にきざまれる日もくるかもしれない。私たちはそんな歴史の一ページにかかわる存在として、今こうして俳句甲子園とかかわっているんだよ。

・もともと興味のあった演劇や文芸は、自分を表現する場というよりは変身願望を求める場だったような気がします。

・俳句の眼鏡はすごくて、見わたすものすべてがかがやいて見えます。だから、教員免許を取得してたくさんの子に俳句の眼鏡をかけてあげたいな、と思います。

・俳句は、理科の観察が得意な人には、うってつけの文学。どんな形をしてるだろう、どんなふうに動くだろう、どんなにおいがするだろう、ふったら音がするんだろうか、食べたらどんな味がするだろう、こんな疑問を思い浮かべながらじっと観察するのも、俳句を作る楽しみのひとつ。

・「言葉遊び」もできない子供が、どうやって自分の「真の感動」を表現することができますか。いざ何かの感動にぶち当たった時、言葉をどう使えばよいかを体で覚えている子供だけだ、それを生き生き表現できるんです。

・俳句作品の最終的な評価は選ぶ人によっても大きくわかれます。真の意味での評価は、子規や芭蕉の句が生き残っているように百年、三百年経ってみないとわからないのです。

・私だとて俳人のはしくれである以上、百年先の未来に自分の名を残せるような一句をものにしたい! という志は高くかかげている。





100年俳句計画―五七五だからおもしろい! (Soenshaグリーンブックス)

100年俳句計画―五七五だからおもしろい! (Soenshaグリーンブックス)

  • 作者: 夏井 いつき
  • 出版社/メーカー: そうえん社
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 単行本



タグ:夏井いつき
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