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『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』 [☆☆]

・情報や意見・主張の是非を吟味し、よりよい「答え」を模索するのがクリティカル・シンキングです。

・日本語では時々「批判的思考」と訳されることも手伝って、クリティカル・シンキングは相手を批判して自分の主張を通すためのスキルのように誤解されることがありますが、critical thinkingのcriticalは「批判(避難)する」という意味ではなく、「物事の是非を慎重に判断する」という意味です。

・「なんとなく」考えるのではなく、「自分がこういう根拠があるからこそ、こう考えるのだ」という風に根拠を意識すれば、自分の考えを持ち、自分自身に自信を持つこともできます。

・毎日の生活で何かを選択するときに、「なぜそれを選択するのか」を自問します。とにかく「根拠を考える」ということを習慣化することがねらいです。

・初級編に慣れてきたら、少しハードルを上げてみましょう。何かを選択するときに、「なぜBではなくAを選択するのか」と、比較しながら自問し、根拠を考えます。

・5歳児に説明するという想定は、他人の意見や情報だけでなく、自分の意見をちゃんと理解できているかどうか、をチェックするときにも使えます。

・自分がよく理解していないものを他人に説明しても、他人は理解してくれません。

・大事なのは、すべて書き出すということです。頭の中であれこれいじくり回していたとしても、書き出してみると「なーんだ、そんなことだったのか」とあっさり解決してしまうことが多いものです。

・軽率に「反対(あるいは賛成)」などと言ってしまって、自分の評価を下げる。

・急に意見を求められたら「よい質問」をする。

・「よい質問」の多くは「相手が聞かれたくないと思っている質問」、「キツい質問」です。

・「有名な専門家がそう言っているのなら、間違いない」とすんなり納得してしまいがちですが、ここで注意しなければいけないのが「この専門家の発言は「事実」なのか「意見」なのか」という問題です。

・事実と意見の行動が、3・11後の風評被害の根底にはあると思います。「意見を事実と勘違いする」ことが連鎖となって、多くの風評被害が生まれてしまったのではないでしょうか。

・語学は聞くことも大事だけど、アウトプットすることが同じぐらい大事だって言うのが大方の専門家の意見だよ。

・想像力をたくましくして未来を妄想するのではなく、あくまで現実ベースで先を見越す。欧米などの学校では「考え抜く」プロセスの一環として、「先を予測すること」を当然のこととして教えています。

・なぜその行動を起こしたいのか、目的を明確にする。「理由」ではなく「目的」です。「○○だから」ではなく「○○のため」という言葉遣いにしてください。

・結論を先に言わないと、聞いている人は話の先が見えないので、「この人ところで何を言いたいの? まだあとどれくらい聞いてなくちゃいけないの?」とストレスを感じかねません。人間はストレスを感じてしまうと、理解がにぶります。

・相手を尊重するイコール相手の言うことはなんでも受け入れる、ということではありません。

・意見を戦わせることに慣れている欧米人が日々実行している「意見を言うときの型」、それが「結論─根拠」という組み合わせです。

・意見というものは、根拠を持ち出すことによって初めて一人前になります。

・相手の意見に賛成する場合も、どこにどう賛成できるのか、具体的に言ってあげてください。「とてもよいと思います」とだけ言ってすませてしまうパターンが日本人には多いように感じますが、具体性に欠ける賛成コメントは、「適当に流している」ことの現われに見えます。

・アメリカ人の友人たちは普段は何気なく意見を口にしているように見えて、実はその陰には「私の意見が何かよからぬことを引き起こしたとしても、すべて受け止めよう」という覚悟があったのだ、と気づいたときはびっくりしました。

・大人たるもの、責任が持てないような発言、つまり覚悟を持てないような発言は本来してはいけないのです。

・気をつけるべきは「こういうこと言っちゃう人ってかわいそう」などと変な憐みの精神を持たないこと。「人間って興味深いなぁ」という、いい意味での人間観察の姿勢が大事です。





世界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業

世界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業

  • 作者: 狩野 みき
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2013/06/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業

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  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2013/07/01
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