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『高学歴貧困女子が読み解くピケティ』 [☆☆]

・『21世紀の資本』の結論は、r>g。この式を一言で言えば「資本から得られる収益の割合(r)は、常に成長率(g)を上回る」ということ。

・戦費調達を目的として、先進国の多くが20世紀初頭に累進所得税を採用。

・経済紙『フォーブス』が発表する世界長者番付程度の情報しか、当局は金持ちの実態を把握していないんだって。

・資産10億ドル(1200億円)以上の超大金持ちは、、1987年では140人超だったけど、2015年には1826人(日本人は2人)と10倍以上に増えている。

・日本人にとっては耳の痛いところね。だって「税金が高い!」って文句を言うくせに、税金の知識に乏しいし、税金の使われ方にもまるで関心がないじゃない?

・「税金に無関心」「増税なんでも反対」「減税なんでも賛成」…それでは政治のレベルはあがらない。

・とにかく批判はイロイロ。でもね、批判と否定は違うのよね。

・新自由主義(ネオリベラリズム)の中でも最も極端に政府の介入を嫌う人々は、リバタリアン(最強の自由主義者)と呼ばれている。

・低所得層に所得再分配することは、景気刺激になるという考え方もある。※低所得層は消費性向が高い(つまり貯金しないで消費する)。

・日本の場合、内訳をみれば、所得課税が51.3%、消費課税が33.9%、資産課税等が14.9%で、税収の約半分は所得への課税分。このうち、約6割が個人、4割が法人。

・新自由主義(共和党)が相続税に否定的なのは、そもそも稼いだ時に既に所得税を払っているのだから、それが貯まった財産に税を課すのは二重課税だという考え方。

・低所得者層の救済策として浮上してきた案が給付付き税額控除。所得税の納税者に対して、一定の税額控除(税金から一定額を差し引く)を行い、差し引いてマイナスになるなら、その分を給付するという仕組み。

・ジニ係数というものがあって、これは国の格差や不平等度を計る指標。0から1までの数値で表すの。人々が完全に平等である時は0。逆に、完全に不平等な時は1。この数字が大きい程、所得分配の不平等度が高いということになるわけ。

・ベーシック・インカム(BI=基礎的所得)という考え方。つまり最低限、食っていくためのお金を、みんなに最初から配ってしまおうという制度よ。その代わり所得控除、失業保険、基礎年金、生活保護等はすべて無くしてしまうわけ。行政をきわめてシンプルにしてしまう、ともいえるわね(つまり行政コストカットも可能)。

・ベーシック・インカム(BI)は行政のシンプル化、裁量権の排除等から新自由主義の賛同者も多い。





高学歴貧困女子が読み解くピケティ (SAKURA・MOOK 2)

高学歴貧困女子が読み解くピケティ (SAKURA・MOOK 2)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 笠倉出版社
  • 発売日: 2015/05/08
  • メディア: ムック



タグ:田嶋智太郎
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