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『英国一家、日本を食べる』 [☆☆]

・東京には1200万人が住んでいる。日本の人口の10分の1が、日本の国土の2パーセントに当たる土地で暮らしていることになる。

・ある試算によれば、日本で放送されているテレビ番組の実に40パーセント以上が『フードテレビ」の分類に入る。

・日本はあらゆる魚をどん欲に食べることにかけてははるかに抜きん出ていて、世界全体の漁獲量の1割を消費している。

・焼酎が欧米であまりはやっていないのはなぜだろう──とんでもなく強い酒だが、軽くて柔らかな味わいで、酒飲みには堪えられないはずなのに。

・日本人の半数はアセトアルデヒド脱水素酵素が欠損していて、飲酒によって血圧が低下する。

・何しろここは日本だから、見た目は品質を決定する最大の要素となる──まっすぐで均一な形をした昆布が最も珍重されるのだ。

・1920年代に京都を訪れた経験があるアメリカ陸軍長官のヘンリー・L・スティムソンが、第二次世界大戦中に京都への原爆投下を阻止して文化財を守ったという話はよく知られている。

・焼きたてのたこ焼きには充分注意が必要だ。まず、つまようじで小さく割って猛烈に熱い湯気を外に出してから、用心深くかじらないといけない。

・当初の懐石は、みそしるとつのおかずだけという簡素な形式で(「一汁三菜」は、欧米でいう「meat and two veg」(肉と2種類のつけ合わせ野菜)と同じで、今もあらゆる日本料理の基本だ)、タンニンやカフェインなど、茶会の客が空腹のままでいきなり飲むのは好ましくない成分の刺激を和らげるために出されていた。

・フランスのシェフは往々にして素材を変えてしまいたいと思っている。素材に自分ならではの個性を与えようとしています。言い方を換えれば、日本の料理人は神様からいただいたものを調理し、フランスのシェフは自分が神様だと思っているということか。

・そこにいる犬は。電話番号並みの桁数の値がついている売り物だった。

・欧米では5つの基本味のなかの苦みはほとんど使われないが、日本料理の苦味は興味深い要素だ。ぎんなんにも、苦いあと味があり、それが歯ごたえのあるおもしろ味のない食感に味わいをもたらしている。




英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

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  • 作者: マイケル・ブース
  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2013/04/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



英国一家、日本を食べる 亜紀書房翻訳ノンフィクション

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  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2014/05/30
  • メディア: Kindle版



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