SSブログ

『英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか』 [☆☆]

・自分の得意なこと、相手から自然に求められることを仕事にしてみるとうまくいく。

・相手の会社には何が足りなくて、何が必要とされているか、ということを見極めること。これは学生のみなさんが考える「会社研究」とは違います。

・学生のみなさんの会社研究とは、その会社の社歴がどうで、業界内でのポジションがどのくらいで、つまり、業界内でどのくらいのステータスがその会社にあるのかというのを見極めることがすなわち会社研究、業界研究です。

・売りは、自分の体と人生を四十年企業にあずけますということだけ。自分を奴隷として差し出す、みたいな形でのアピールしかできない。

・「何でもやります」「やる気はあります」「一生懸命がんばります」。その結果、入社できるのはブラック企業にほかなりません。

・公務員が職業人気ナンバーワンになった国は滅ぶという話があります。ギリシャでも公務員の人気はナンバーワンでした。

・大学を卒業したら、みんなが自動的に職を得られる(得られないといけない。それが社会正義)と考えているのは日本だけでしょう。

・英語もしゃべれないノースキルの文系学生がたんに大学を卒業したからといって仕事を得られるのは、世界の常識から見たらありえないことです。

・非正規は人間ではなく、正社員になることが人生のすべての成功だとわめきたてる昭和脳の人々。

・面接官の人事担当者自身が英語もろくにしゃべれないのに、わが社は今後グローバルに勝負に出るので英語ができない学生は不要だ、とかいい切ったりします。ほんとうに滑稽です。

・日本人に求められている英語、いま多くの企業で求められている英語は、欧米向けの英語ではなく、インドネシアンやシンガポリアンやインド人と仕事ができるようになるための英語です。そのレベルなら、半年で何とかなります。

・乗っているだけで、誰でも上に行ける。日本では70年代が、エスカレーターでした。日本全体がエスカレーターだったのです。

・日本で余っている人材はそもそも「できない人」です。海外なんかに転勤する気力も、スキルもありませんし、英語もしゃべれません。

・意識が高く実行力もある人が、意識は低いけど実行はできる人を使って会社を経営する。それが企業の基本的な組み合わせです。頭脳と、ソルジャーみたいな。

・いわずもがな、意識が低くて実行もできない人材は不要です。そして、もう一つの人材、意識が高くて実行がちぐはぐな人材、つまり意識が高いだけ(笑)の人材も、じつは要らないのです。

・つまり、意識が本質的に高いのではなく、意識が高く見えるマニュアルを実行しているだけの、マニュアル人間の可能性があるのです。

・意識の高さを偽装してしまう人は、具体的な「目標」にフォーカスしません。代わりに、自分がなりたいと思う「状態」にフォーカスします。

・航空会社のCEOは機体をポケモンで塗って世間にアピールすることなどには、ほとんど関心を持っていません。設備の稼働について頭をひねらせています。しかし目立つのは機体を斬新なアイデアでペイントすることのほうでしょう。そのあたりが、学生の期待と、企業に入社してからの実際の仕事のギャップです。

・企業側も、応募者の管理は当然PCで行なっていて、データベース登録しています。ファイルで管理できない手書きの履歴書などを送られても、まったくもって迷惑千万なだけなのです。

・どんなに丁寧な文字で書かれていても、手書きは読みにくいです。どんなに綺麗でも、タイプされた文字の読みやすさにはかないません。

・なかには、大連のコールセンターで働く日本人もいます。日本ではコールセンターの仕事が減っているので、その仕事をしようと思ったら大連に行くしかないのです。

・仕事の移転に関しては、知的かどうか、単純かどうか、が判断軸ではありません。物理的な場所を問うか、問わないか、です。

・金融のニューヨーク、ITのシリコンバレー、ほかにも、映画のハリウッド、現代美術もニューヨークだったりします。残念ながら、東京はどの分野でもそういう都市になれていません。

・お金があってニートすることを別名「リタイヤ」といいます。そして、お金がないのにニートすることは別名「無職」といいます。しかし、どちらもやっていることは同じです。違うのは、お金があるかないか、という一点です。




英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか (PHP新書)

英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか (PHP新書)

  • 作者: 大石 哲之
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2014/12/16
  • メディア: 新書



タグ:大石哲之
nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

トラックバック 0