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『カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学』 [☆☆]

・エネルギーはグルコース(ブドウ糖)をゆっくりと酸化(燃焼)させて得る。この反応系がエネルギーの代謝である。光合成では逆に太陽のエネルギーを利用してグルコースを水と二酸化炭素をから作り出す。

・細胞はその容積に対する表面積の比が十分に大きく維持され、理想的な内部容積が保たれるためには、小さくなければならないのである。

・コレラ毒素によって、この必要な不均衡がひっくり返され、Na+とCl-が細胞から小腸管腔に漏出してしまう。その結果、浸透と呼ばれる作用で、水分が体の細胞から小腸管腔へと引き出され、重傷の下痢と致命的な脱水状態が引き起こされる。

・コレラの治療は比較的容易である。医師は失われたイオンと水分を補うために経口水分補給を行う。

・多くの植物は太陽を追う。葉を茎に付けている細胞に存在するイオンチャンネルが日光に反応して開くと、K+とCl-が拡散によって細胞内に流入する。水分子が浸透によって茎の細胞に入り込み、茎の細胞が膨張して、葉が太陽の方向に傾くようになる。

・生化学では、エネルギーを「変化をもたらす能力」と捉えた方が便利である。

・アンタビュースという薬物はALDHの競合的阻害薬であるアンタビュースはアルコール依存症の治療に用いられる。アルコール依存症患者がアンタビュースを服用すると、アルコール摂取により気分が悪くなるからである。

・ネズミ退治と殺人ミステリー小説の古典的な毒であるヒ素は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼを阻害し、アセチルCoA産出を減少させることにより作用する。アセチルCoAの欠乏によりクエン酸回路は停止し、細胞はやがてATP欠乏のために「餓死」してしまう。



カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学 (ブルーバックス)

カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学 (ブルーバックス)

  • 作者: デイヴィッド・サダヴァ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/02/19
  • メディア: 新書



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