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『竹中先生、「これからの世界経済」について本音を話していいですか?』 [☆☆]

・ヨーロッパのNGOやNPOが、成田空港経由で中南米の国に行く航空券を難民に渡すんです。ところが、彼らが途中の成田空港で降りて、後続の飛行機に乗らなければどうなるのか? 500人ぐらいの難民が成田に滞留する。そうなった時に、日本が難民受け入れの決断を迫られる可能性がある。

・国民の理解が深まらなかったというのは、メディアの責任ですよね。メディアがちゃんとした議論をしなかったからですよ。

・安保法案をいざ決議するっていう時に野党議員がわ~と議長のところに押し掛けましたね。あれ武力ですよ。「武力はけしからん!」といって、武力行使している。

・過去と断絶する時に、文字改革というのが起こります。だから中国が漢字を簡体字、つまり簡単な字体にしたことは、その前の古典から国民を遮断するためです。ロシアも、ロシア革命の時に四つの文字を廃止したことによって、古い文書が読めなくなってしまったんです。

・日本には、広い意味での「移民法」がないために、移民問題が起きてしまいます。ルールがあれば、ルール通りに対応すればいいのですが、ルールがないので対応できないし、今後もできないでしょう。不法移民を取り締まる法的基盤もないのです。

・不安定だからこそ安定への動きが始まるし、安定しているからこそ崩れていく。

・中国の成長率が低下するという理由は、「法の支配」ができていないからです。いつ自分の儲けたお金が国に持っていかれるかもわからない状態に中国はあるということ。安心して経済活動ができないのです。

・ビジネスで成功している人や企業というのは、ポジティブな時はネガティブな面を、ネガティブな時にはポジティブな面を必ず見ることによって、他の人とは違うことをやることによって成功するわけです。みんなと同じことをやっていれば、みんなと同じ結果にしかなりません。

・難民問題に積極的に取り組んでいるドイツは、町内会の中であえて自分からゴミ集積場の掃除を率先して行うことでリーダーシップを発揮し、それなりの敬意を集めているといえなくもない。

・皆殺しの空爆を受けて苦しくなったらどういう行動を起こすか。インテリジェンスの世界では「戦線を広げる」という答えが見えている。自分たちが苦しくなったら、別の局面で自分たちが攻勢を展開できるように新しい戦線を開くしかない。

・ロシアの空爆を受けて苦しくなった「イスラム国」が選択したのが、昨年11月13日のパリにおける連続テロだったのです。

・かつて70年代に「オイルショック」が起きて、トイレットペーパー買占め騒動や狂乱物価などのパニックがが相次いだ。あの時、どれぐらい日本の油が減ったかというと、実はわずか10%に過ぎなかった。わずか10%の油が減っただけで、あれほどの騒動に発展したわけです。

・号泣議員のインパクトは日本全体を震撼させたし、あそこから不祥事のレベルが変わってしまった。あれ以上のことをしないと問題にならなくなってしまったのである。

・ピストルやマシンガンの弾は鉛が原料だが、鉛毒があるので人道的観点から銅を塗らないといけないことになっている。そのため、戦争が始まるとなると、大量の弾に銅のコーティングをしなければいけなくなるので、銅の価格が跳ね上がる。

・バカは何人寄ってもバカである。

・「コンパス・オーバー・マップ」――これはMITのメディアラボで使われる標語ですが、「地図が重要なのではない。地図なんかしょっちゅう変わるもので、重要なのはコンパス、つまり、進むべき方向を示してくれる羅針盤である」ということ。



竹中先生、これからの「世界経済」について本音を話していいですか?

竹中先生、これからの「世界経済」について本音を話していいですか?

  • 作者: 竹中 平蔵
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2016/03/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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