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『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』 [☆☆]

・人間は1日に6万のことを考えていると言われている。そのうち95%は昨日と同じことを考えていて、さらにそのうち80%はネガティブな考えだそうだ。

・叶った願いの輝きは「慣れ」から始まり、「当たり前」の前提になり「飽き」という否定に行き着き、最終的に黒ずんだ、つまらないモノになってしまう。

・人の神経ネットワークは、刺激の「差」を検出する仕組みだという。ある刺激から別の刺激に変化した「差」自体を刺激として受け取る。

・テレビがついている状態の方がまぶしく、音も大きく、刺激が大きくて眠りにくいはずなのに、次第にその刺激に「慣れ」て寝てしまう。慣れた状態で心地よく寝ているのに、テレビが消されてその刺激がなくなるという「差」を検出して起きてしまうのだ。

・神経ネットワークは刺激の量でなく、刺激が変わるという「差」に注目する仕組みだ。

・いつもと同じ、いつものモノ、変り映えがせず、当たり前にあるモノ。刺激の「差」を検出できないから、慣れて、当たり前になって、最後はそのモノ自体に「飽き」ていく。

・モノでいえば、買い換える(刺激を変える)、量を増やす(刺激の量を増やす)、より価値を高くする(刺激を大きくする)などして「差」を作り出さなければ刺激を得られないのだ。

・若者は「デスロック」という言葉がこの先の人生でも、永遠にかっこいいはず、と思ってしまうから「デスロック」というタトゥーを入れるのだ。

・人間だけが未来のことを予測できるが、本来は何年も先の見通しをするためのものではない。人間が予測できる「未来の射程距離」は思っている以上に短い。

・残念なのはそのジャケットを「初めて着る時の気持ち」は想像できても、「10回目に着る時の慣れた気持ち」も、「1年後に着る時の飽きている気持ち」も、ジャケットを持っていない現在からはどうしても想像できないということだ。

・「自分には価値がある」と確かめるためには、誰かに認められることが必要だ。社会的な動物である人は、他の人から認められることでしか、自分の価値を確認できない。

・いつも誰かの批判に明け暮れる。誰かの価値を下げることで安心し、自分の価値を少しでも確かめようとするのが「批判」の本質だ。

・読んだ本を血肉として使いこなしていなかったのに、本を増やし続けていた。僕は自分の価値を、置いてある本の量で示そうとしていた。

・話せば話すほど外国語が上達するように、捨てれば捨てるほど、捨てることが上手になっていく。

・人は現状維持を好み、楽をしたがる傾向があるという。モノを「捨てる」のは行動であり、モノを「そのままにする」のは行動ではなく現状維持で確かに楽な選択だ。

・ミニマリストの理想は、持っているモノをすべてあげられるようになることだと思う。

・持っていることを忘れていたモノは本当は必要ではないということ。

・感謝を忘れなければ、迷惑は迷惑ではなくなる。

・モノで失敗したと思った時は、すぐに手放した方が懸命だ。でないと、いつまでも心のどこかで「失敗」と考えているモノと長い時間付き合うことになり、健康的でなくなる。

・悩むのは、そもそも悩んでいるどちらの選択肢にも同じぐらいの価値があるからだ。たとえばお金をもらえるとして、100円もらえるか、1000円をもらえるかで悩む人がいるだろうか?

・絶対捨てたくないモノ以外は大抵捨てられる。そして捨てても何とかなる。

・捨てることと忘れることはイコールではない。捨てたからこそ、忘れられないモノがある。

・いつも決まっている「制服」のような「私服」で過ごす。

・豊かな個性を作るのはモノではなく「経験」である。モノより経験に重きを置くミニマリストが個性的なのは、ごく当たり前のことなのかもしれない。

・ついつい欲しくなるお土産も、スナフキンを見習って「見るだけ」にする。するとより旅自体に集中できるようになった。

・ミニマリズムを目的と混同してしまうと、それを達成した後に待っているのは虚無感だけだ。大切なのは減らした後に何をするか。

・アップルが成功したのは、その商品ラインナップの少なさにも起因する。Apple Watchが失敗するとしたら、機能ではなくその選択肢の多さ、ラインナップの多さだと僕は思う。

・ルーブル美術館を15分で見たって、運動にはなるが楽しめない。

・おばさんが毎日掃いていたのは、イチョウの葉ではなく、めんどくさいと思ってしまう「自分自身」だったのだ。

・ネイティブ・アメリカンの言葉で「人喰い」を意味する「ウエティコ」という言葉がある。必要以上に欲しがり、人の人生までも喰い物にする「ウエティコ」は、心の病だと考えられているそうだ。

・一瞬で不幸になれる方法がある。それは自分を誰かと比べてみることだ。

・「経験」はどちらが優れているか比べづらく「モノ」はすぐに比べられる。比べられる「モノ」の方が「自分の価値」も確かめられやすい。だけど実際には、幸せの「持続時間」が長いのは経験の方だ。

・誰かから施しをもらって生きていても、人の目線さえ気にしなければ、しっかり生きていくことができる。

・人は5万年前のハードウェアである。脳も身体も5万年前から進化していない。デジタル・ネイティブ世代だからといって、脳のハードディスクが多めに搭載されたり、高機能なメモリを積んでいるわけではない。

・モノをたくさん捨てた、「いつか」使うかもしれないというモノ。「いつか」という未来を捨てまくった。

・人の幸福は50%は遺伝、10%が環境、残る40%が日々の行動に左右される。10%の環境には住んでいる場所、家だけでなくお金持ちか貧乏か、健康か病気か、既婚者か離婚経験者かなどあらゆる要素が含まれる。

・豪邸に住む前には、豪邸に住み始めた1日目の気持ちしか想像できない。豪邸に住む前には、豪邸に住み慣れた1週間後の気持ちも、豪邸に住むことに飽きた1年後の自分の気持ちもどうしても想像できないのだ。だからこそ環境は幸せの10%にしか影響しない。

・幸せになることはできない。幸せはその都度「感じる」しかないものだと思う。その瞬間、瞬間に「感じる」しかないものが幸せだ。



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