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『PSYCHO-PASS GENESIS 3』 [☆☆]

・狭い土地に閉じ込められた難民たちは不発弾にも等しい。

・連中の目的は暗殺そのものではなく、暗殺テロだ。多くの衆目を集めている状況での殺害でなければ、テロとしての効果が薄れる。

・人生のあらゆる判断は、自らの意志で行なわなければならない。他人は所詮、都合のいい幻想を投影しする鏡に過ぎない。

・職業とは一種の身分であり、その人間が属する社会内の共同体(クラスタ)を決定する。

・すでにいない者たちの憎しみを代弁して生きるのは不毛だぞ。

・慈悲というには異様は……、砂糖で練った甘ったるい優しさがべたべたと纏わりついてくるような感じだ。

・個としての人間に、同じく個としての人間を殺害させることは強い忌避感を抱かせ、その実行は困難を極める。しかし、集団の一部と化した人間に、同じく集団としての人間を殺害させることは、実はそう難しいことではない。要は、それとは意識しないレベルまで殺害に必要な作業を分割し、それぞれの人間が最終的な結果を知ることなく、ただ目の前の単純作業だけを実行するという分業体制を作り上げればよいのだ。

・お前は望んだものには決してなれないって断言されてしまった連中が絶望して、それでも別の何かになろうとして、命をなげうち、死に向かって飛翔するんだ。

・成しうる者が為すべきを為す。

・いいか、お前が何を考えていようと、周りの連中がお前をどう見ているかが重要だ。

・成果を出し続けるか、信頼を維持しない限り、麻取の身の潔白なんてのは誰も信じようなんてしないし、手を貸してもらえなくなる。

・ここには、この国を動かしていると勘違いした連中が集まっているわ。彼らは人を操っているつもりで、実際はもっと大きな構造(システム)を動かすための、交換可能な歯車のひとつでしかないことに気づいていない。

・どうすれば相手に気に入られるのか、よくわからない。自分は人間というより、人間に飼われた野生の動物のようなものだ。与えられた仕事をこなすことはできるが、相手の気を引くとなると、途端にやり方がわからなくなる。

・新たに別の名前を与え、以前の自分とまったく違う存在になったと思わせる。名付けは飼い慣らしのための手段のひとつだった。

・彼らは、自分たちが暮らす社会が、すっかり別のものに変わってしまっていることに、それに適応して自分たちも変貌していることに気づいていない。

・社会的動物である人間は、自由を求めて生まれるんじゃない。誰かと繋がること、束縛を求めて生きている。



PSYCHO-PASS GENESIS 3 (ハヤカワ文庫JA)

PSYCHO-PASS GENESIS 3 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 吉上 亮
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: 文庫



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