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『「落ち着きがない」の正体』 [☆☆]

・ポジティブなものであれネガティブなものであれ、情動はストレスになる。

・セルフ・コントロール(自己制御法)という方法論は、どんな努力目標に対しても、ひとつの答えしか用意していない。反対にセルフ・レグ(自己調整法)は、どんな環境でもベストの働きをするべくエネルギーを方向づけるようなオープンで広いシステムを形作っている。

・赤ちゃんは、人生の最初の段階では「子宮の外にいる胎児」なのである。

・一生を通じたストレスへの反応性は、実際には生まれてから最初の一年で決まってしまう。

・言語的、情動的、社会的発達、思考、そして行動に基礎を与える神経系と連結部は、初期の親と子供のやり取りという試練の中で、形成されていく。

・危険を拾い上げる態勢になっている神経系は、どこででも危険を嗅ぎつける。実際にはそんなものはなくても、探し出すのだ。

・「落ち着いている」という身体的感覚がどんなものか、あるいは過剰にならずにエネルギッシュでいることがどんなものなのかを、知らない子供が多い。

・子供が困っているときに、私たちはほとんど反射的に、理屈で説こうとする。残念ながら、覚醒過剰の状態では、理屈を処理するのに必要な脳のシステムは、作動していない。何を言っても相手には通じない。

・落ち着くことと、落ち着くのを楽しむことは、同じコインの表と裏だ。

・親も子供も「おとなしい」と「落ち着いている」を区別できるようにならなくてはいけない。

・注意を払うのが苦手な子供たちは、とりわけ自分たちの内部や周囲での出来事に無関心だ。

・2006年に、科学者は、与えるという行為そのものが、快感をもたらす神経伝達物質オキシトシンを放出する脳の部分を活発に働かせることを発見した。「ヘルパーズ・ハイ」と呼ばれる現象だ。

・歩くことは、心臓血管の健康にも、筋肉と骨の増強のためにもとてもよい。エンドルフィンを放出させ、不安な時に発火するニューロンへの抑制効果がある。

・子供たちは、「でも、みんながしてるよ」という反撃に出る。「みんな」というのは巨大なオンライン文化のことで、実際に子供の基準は、そこで決まっているらしいのだ。

・彼は、calm(落ち着いた)であることがどんな気分なのかを知らなかったのだ。彼の「calm」の意味の理解の仕方は、私たちが外国語の単語を、定義はできるが、実際には理解できないのと少し似ている。

・「早期にはじめるのが大事」という宣伝文句によって、親は毎日攻撃を受けている。

・「都会が私たちを病気にしている」と述べている。もちろん都会の住民の方が田舎に住んでいる人よりも診察を受ける機会が多いことも影響しているだろう。

・ADHDの子供たちはしばしば特異な時間感覚を持っていると報告している。科学者は、ADHDの子供たちの多くが、定型発達児よりも速い時間の尺度で行動していることを示した。



「落ち着きがない」の正体

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  • 作者: スチュアート シャンカー
  • 出版社/メーカー: 東洋館出版社
  • 発売日: 2017/11/10
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