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『人生を変える勇気 踏み出せない時のアドラー心理学』 [☆☆]

・何も言わなければ当然波風は立たず摩擦も起こりませんが、何も言わなければ対人関係は長い目で見れば、よくはなりません。

・迷うのは決めないためだったわけですから、当然迷いはなくなりますが、今度は後悔するということです。

・どんな決断をしても必ず後悔すると思っておけば、決断前の迷いを回避し、決断後の後悔も受け入れられるでしょう。

・二つの選択肢がある時には、明らかに後悔するに違いない方を選ぶと決めておくというのもいいでしょう。後悔はどんな決断をしたとしても必ず起こるものですが、この方法で二者択一を選んだ場合の後悔は予期されていたものですから、後悔したことを悩む必要はなく、決断した後で冷静に考えれば決断を支持する理由は見つかります。

・自分が看護したことを感謝されたいと思うのは余計です。感謝を期待する人は、患者のことではなく、実は、自分にしか関心がないのです。

・求められてもいないのに自分の意見を言う人は、往々にして自分の考えが唯一絶対だと思い込んでいますから、相手に反論することすら許しません。

・他の人も断ればいいのです。それなのに「みんな我慢している」というものだから、誰も引き受けたくないことを引き受ける慣習が存続してしまうのです。

・質問する人の中には、最初に「声が小さくてよく話がわからなかった」と講演の仕方に苦言を呈し、そうすることで私の価値を最初に「低減」してからでないと質問できない人がいます。

・プライベート(private)という英語はもともとラテン語のプリバーレ(privare)、「奪う」という言葉が語源です。自分のプライベートは自ら「奪い取る」しかないのです。

・上司に叱られたので伸びたという人は、もともと力があったので、上司から叱られても力を伸ばすことができたにすぎません。上司に叱られたから伸びたのではなく、上司から「叱られたにもかかわらず」力を伸ばせたというのが本当です。

・「怒るのはいけないが叱ることは必要だ」という人はいます。しかし、怒らないで叱れる人がいるとは思えません。部下を叱る時、必ず怒っているのです。

・部下を叱り関係を遠くしておいた上で、部下を指導し援助することはできないのです。

・楽しい時間を過ごした後、次に会う約束をするかしないかが友情と恋愛を区別する基準です。

・一番の問題は、結婚することで自由が制限されると考えることです。ともに生活することが苦痛と思うようであれば、結婚することはできません。

・特定の人しか愛せない人は、本当にはその人のことも愛せていないのです。誰をも愛せる人だけが特定の人をも愛することができます。

・自分とは違う考えを持った人を理解する、あるいは理解しようとすることは、必ずしもその人の考えに賛成するということではありません。

・もしも他の人が助けてくれたとしたら、それはあくまでその人の好意、善意であって、義務ではありません。

・援助の依頼を断られると怒る人がいます。私がこんなにした手に出て頼んでいるのに断るなんて、何とひどい人というわけです。

・どんな時に自分に価値があると思えるかといえば、自分が貢献していると感じられるときです。

・親の干渉を断ち切る時に、「きつい言葉」で返す必要はありません。ただ、「大丈夫」と穏やかに言えばいいのです。さらに、もしも言えるのであれば、「心配してくれてありがとう」と言いましょう。

・そこそこ仲が良ければいいのであって、理想的によい関係である必要はありませんし、どんな仲のよい人同士でも、時にはケンカをするものです。

・承認されたい人は、自分の行為が他の人に役立つかどうかでなく、他の人に認められるかどうかにしか関心がないのです。

・同じ行為の適切な面に注目することによって、その行為の不適切な面に注目しないようにすればいいわけです。

・ほめられて育った人は、自分がしたことで認められたいと思うので、相手に気づいてもらえなければ、嫌がられることをしてでも認めてもらおうとするのです。

・もはや自分が必要とされないのではないかと考える老人は、子供がいうことを何一つ断らない優しい老人になるか、がみがみいう批評家になる。

・自分は他者の期待を満たすために生きているのではないと理解はできても、他者も自分の期待を満たすために生きているのではないことは理解できません。

・自分の方が不利だとわかっている人は怒鳴ることで自分の考えを認めさせようとするのです。

・これは多くの人が間違うことですが、私たちは叱ることで関係を遠くしておいてから、していいことといけないことを教えようとしてしまいがちです。しかし、関係が近くなければ、教えることはできません。

・もうすぐ還暦を迎える彼は、「好きな酒を断って80歳まで生きるよりも、酒を飲んで70歳で死ぬことにした」というのです。



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