『集中力はいらない』 [☆☆]
・運動に向き不向きがあるように、頭脳の働き方にも向き不向きが当然ある。画一的な教育や指導を受けると、タイプの合わない人は、自分は間違っていると自己批判し、それだけでも多大なストレスを感じるだろう。
・目の前に問題がない。問題は自分で探し、自分で作らなければならない。そして、その問題を解く。それが研究というものだ。
・一般に、「集中して頭を使え」と言われている問題は、いわゆる「計算問題」でしかない。この問題を解きなさい、そして、答え合わせをしなさい、正しければ合格、というドリルである。
・「いいね」のようにただクリックして反応するだけで「参加」気分が味わえ、「つながっている」感が得られるようになった。
・僕は、宣伝を見かけるだびに、「売れていないんだな」と自然に思う。売れていないから宣伝をしているのだ、と。
・もし明らかな間違いを指摘したいなら、大衆にではなく、当事者に直接提言すれば良い。なにも恥をかかせる必要はない。それが本当の正義である。
・空気を読むことで多数派に入ろうと必死になっている人たちは、多数派であることに価値があると信じているから、少し外れた位置にある他者を非難する。非難することで、自分が多数派だと確認できるからだ。
・多数派は自分の意見に反対されると、それはもう喧嘩だ、と捉えがちだし、なんとか相手を説得しようとするだろう。
・今の時代、求められる商品を出せば、必ずある程度は売れます。さほど宣伝などしなくても、情報が速く広く伝わる社会が実現しているからです。
・嫌々やっているから、コンスタントにできるわけです。楽しかったら、もっとのめり込んでしまい、もっと時間を使って集中しすぎてしまうでしょう。
・やるやらないを、好きか嫌いかという問題にわざわざ置き換えなくても良いのです。
・仕事も楽しさを求めようとしすぎるから、ちょっと辛いことがあると、これは私の望んでいた職場ではない、と悩んでしまう。
・頭の中には、複数の人間がいるというイメージを僕は持っているのですが、発散とは、彼らが別々の行動をしていることであり、集中とは同じ仕事を協力している状態です。
・普通の人が「考えた」と言っている行為のほとんどは、ただ世間の常識だとか、知識としてあったものに照らし合わせただけか、そんなものから選択しただけで、実は思考していない。
・情報というのは、思考するための「材料」です。材料を加工することが、思考という作業です。加工しないでアウトプットする人は、ただ、情報に反応しているだけです。
・言葉がいくつあるのか知らないが、少なくとも数字のように無限にはない。
・わからないのは、自分がこの問題を「知らない」からだ、とすぐに結論を出す。
・「どうすれば考える子供になりますか?」という質問をよく受ける。そういう質問をするのは、考えていない親だ。自分が考えていないから、考えるということの意味がわかっていない。
・リーダーとは、自分が抱える部下たちに「問題を与える人」のことである。
・問題が見つかれば、その解決は部下にまかせられる。将来的には、機械にすべて任せられるようになる。
・最近では、小さい頃から周囲の大人に煽てられ、自信を持った人格が作られているから、ついつい周囲に対して見栄を張る人間が多くなったようだ。
・リンゴが赤いと思い込んでいるのは日本人だけである。ヨーロッパでは、リンゴは黄緑が普通で、「リンゴ色」とは明るいグリーンのことだ。
・大事なことは、やる気ではなく、やるかやらないかなのです。そして、やるために必要なものは、計画です。
・短いスパンの単純作業に落とし込むこと、それが計画です。
・近い将来、自動車の運転から人間は閉め出されるかもしれない。運転したい人は、サーキットで、あるいはVR(バーチャル・リアリティ)で、と指導されるだろう。
・人間は、「人間」が嫌いなのだ。効率を高め、安全で安心な環境を実現するためには、「人間」が不要なのである。
・処理をする、反応をする、その繰り返しだから、自分の処理や反応を妨げるものを、まずは憎らしく感じてしまう。考えていないと、こういった具合に感情が先走ることになりがちだ。
・多くの場合、まず自分の都合がある。それを通すために理屈を作り、これで議論をしようとする。日本人が議論が下手だという所以である。
・客観的な理屈を持っていなければ、相手を説得することは難しい。「君の願望を言われても」という話になるだけだ。
・自己主張というのは、自分の意見を述べることだ。自分の願望を述べることではない。何が正しいと考えるか、というのが意見である。どうなってほしいのかではない。
・目の前に問題がない。問題は自分で探し、自分で作らなければならない。そして、その問題を解く。それが研究というものだ。
・一般に、「集中して頭を使え」と言われている問題は、いわゆる「計算問題」でしかない。この問題を解きなさい、そして、答え合わせをしなさい、正しければ合格、というドリルである。
・「いいね」のようにただクリックして反応するだけで「参加」気分が味わえ、「つながっている」感が得られるようになった。
・僕は、宣伝を見かけるだびに、「売れていないんだな」と自然に思う。売れていないから宣伝をしているのだ、と。
・もし明らかな間違いを指摘したいなら、大衆にではなく、当事者に直接提言すれば良い。なにも恥をかかせる必要はない。それが本当の正義である。
・空気を読むことで多数派に入ろうと必死になっている人たちは、多数派であることに価値があると信じているから、少し外れた位置にある他者を非難する。非難することで、自分が多数派だと確認できるからだ。
・多数派は自分の意見に反対されると、それはもう喧嘩だ、と捉えがちだし、なんとか相手を説得しようとするだろう。
・今の時代、求められる商品を出せば、必ずある程度は売れます。さほど宣伝などしなくても、情報が速く広く伝わる社会が実現しているからです。
・嫌々やっているから、コンスタントにできるわけです。楽しかったら、もっとのめり込んでしまい、もっと時間を使って集中しすぎてしまうでしょう。
・やるやらないを、好きか嫌いかという問題にわざわざ置き換えなくても良いのです。
・仕事も楽しさを求めようとしすぎるから、ちょっと辛いことがあると、これは私の望んでいた職場ではない、と悩んでしまう。
・頭の中には、複数の人間がいるというイメージを僕は持っているのですが、発散とは、彼らが別々の行動をしていることであり、集中とは同じ仕事を協力している状態です。
・普通の人が「考えた」と言っている行為のほとんどは、ただ世間の常識だとか、知識としてあったものに照らし合わせただけか、そんなものから選択しただけで、実は思考していない。
・情報というのは、思考するための「材料」です。材料を加工することが、思考という作業です。加工しないでアウトプットする人は、ただ、情報に反応しているだけです。
・言葉がいくつあるのか知らないが、少なくとも数字のように無限にはない。
・わからないのは、自分がこの問題を「知らない」からだ、とすぐに結論を出す。
・「どうすれば考える子供になりますか?」という質問をよく受ける。そういう質問をするのは、考えていない親だ。自分が考えていないから、考えるということの意味がわかっていない。
・リーダーとは、自分が抱える部下たちに「問題を与える人」のことである。
・問題が見つかれば、その解決は部下にまかせられる。将来的には、機械にすべて任せられるようになる。
・最近では、小さい頃から周囲の大人に煽てられ、自信を持った人格が作られているから、ついつい周囲に対して見栄を張る人間が多くなったようだ。
・リンゴが赤いと思い込んでいるのは日本人だけである。ヨーロッパでは、リンゴは黄緑が普通で、「リンゴ色」とは明るいグリーンのことだ。
・大事なことは、やる気ではなく、やるかやらないかなのです。そして、やるために必要なものは、計画です。
・短いスパンの単純作業に落とし込むこと、それが計画です。
・近い将来、自動車の運転から人間は閉め出されるかもしれない。運転したい人は、サーキットで、あるいはVR(バーチャル・リアリティ)で、と指導されるだろう。
・人間は、「人間」が嫌いなのだ。効率を高め、安全で安心な環境を実現するためには、「人間」が不要なのである。
・処理をする、反応をする、その繰り返しだから、自分の処理や反応を妨げるものを、まずは憎らしく感じてしまう。考えていないと、こういった具合に感情が先走ることになりがちだ。
・多くの場合、まず自分の都合がある。それを通すために理屈を作り、これで議論をしようとする。日本人が議論が下手だという所以である。
・客観的な理屈を持っていなければ、相手を説得することは難しい。「君の願望を言われても」という話になるだけだ。
・自己主張というのは、自分の意見を述べることだ。自分の願望を述べることではない。何が正しいと考えるか、というのが意見である。どうなってほしいのかではない。
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