『もっと言ってはいけない』 [☆☆]
・知識社会に適応できない国民が多いほどポピュリズムが台頭し、社会が混乱する。
・「リベラル」な人は、「知能や精神疾患、犯罪は遺伝しないが、同性愛は生得的だ」と言うにちがいない。なぜなら科学的に正しいかどうかには関係なく、すべては「政治的に正しい」べきだからだ。
・ゲイの男性にはゲイのおじがいる場合が多かったが、そうしたおじは母方だけにいた。遺伝学者にとってこのパターンは馴染み深いもので、性的指向に関係する遺伝子はX染色体上に存在することを示していた。性染色体は男性がXY型、女性がXX型のため、X染色体の異常は父系より母系で遺伝しやすい。
・BL(ボーイズラブ)は美しい男の子を好きになることだが、逆にいえば、男の子から愛されることでもある。ゲイとは、「男から見て魅力的な男性」のことだ。だとすれば、この同じ遺伝子を受け継ぐ姉妹も、同様に男性から魅力的に見えるのではないだろうか。
・愛犬家なら誰でも知っているように、イヌの気質は犬種によって大きく異なる。だとすれば、「ヒトには共通の本性があるが、人種によって気質は異なる」と考えることもできるはずだ。
・「原住民」は「かつて住んでいて、今も暮らしている人たち」で、「先住民」は「かつて住んでいたが、今は絶滅してしまった人たち」のことだ。
・ヒトはごく普通に呼吸をコントロールできるが、近縁種であるチンパンジーは意識的に息を止めたり吐いたりすることが上手くできず、これが「しゃべれない」大きな理由になっている。
・「扉の陰にいるのは白いネコであるべきだし、白いネコに間違いないし、一切異論は許さない」と頑強に主張しているときに、黒いネコが出てきたらいったいどうなるのか。
・中国やインドはどこも人で溢れているが、ヨーロッパの都市は路地を一本入れば人影はなくなる。これだけを見れば、貧富の理由は、貧しい稼ぎをたくさんの家族で分け合っている国と、少数の国民で富を分配している国の違いに見える。
・日本には牛も馬もいたから、家畜を農作業に活用すればより大規模で効率的な農業が可能になる。だが不思議なことに、江戸時代になって社会が安定すると農村から家畜が消えていく。その理由は、より少ない人手で米を作ると失業者が溢れて村の秩序が崩壊するからだ。
・認知心理学では、政治的にリベラルな人は保守的な人に比べて知能が高いことが繰り返し確認されている。
・リベラルと保守を分けるのは言語的知能と新奇なものへの好みにある。
・言語的知能が低いと(いわゆる口下手だと)、世界を脅威と感じるようになる。なんらかのトラブルに巻き込まれたときに、自分の行動を相手にうまく説明できないからだ。
・華僑は、知能の優位性がある地域でしか財閥を作ることができない。東南アジア系の国はIQが同じなので、経済的成功のための条件がない。だから、日本には華僑財閥が存在しないのだ。
・黒人は過去の奴隷制の歴史を盾に進学や就学で「特権」を手に入れたことで堕落し、「負け犬の文化」を身につけたために、アメリカ社会の最下層に甘んじることになった。
・高い知能を持つチンパンジーは政治家並みの権力闘争をする(政治家が「チンパンジー並み」とも言える)。
・近年の脳科学は、他人の道徳的な悪を罰すると、セックスやギャンブル、ドラッグなどと同様に快楽物質のドーパミンが放出されることを明らかにした。ヒトにとって「正義」は最大の娯楽のひとつなのだ。
・内向的なのは人間嫌いではなく、人であれモノであれ単に刺激に敏感なだけなのだ。
・内向的なのは「人嫌い」なのではなく、相手の微妙な反応を読み取ろうとして疲れてしまうからで、社交的で明るく見えるのは、相手の反応を気にしない鈍感さから生まれるのだ。
・さまざまな国際比較調査で、日本のサラリーマンは世界で一番会社を憎んでおり、仕事への忠誠心が低いことが繰り返し示されているが、皮肉なことにそこでしか生きていくことができないのだ。
・自分たちを「善」、気に入らない相手に「悪」のレッテルを貼って、善悪二元論の物語を声高に語る。ヒトの脳は部族対立に最適化するよう「設計」されており、直観的にはそれ以外の方法で世界を理解できない。
・「リベラル」な人は、「知能や精神疾患、犯罪は遺伝しないが、同性愛は生得的だ」と言うにちがいない。なぜなら科学的に正しいかどうかには関係なく、すべては「政治的に正しい」べきだからだ。
・ゲイの男性にはゲイのおじがいる場合が多かったが、そうしたおじは母方だけにいた。遺伝学者にとってこのパターンは馴染み深いもので、性的指向に関係する遺伝子はX染色体上に存在することを示していた。性染色体は男性がXY型、女性がXX型のため、X染色体の異常は父系より母系で遺伝しやすい。
・BL(ボーイズラブ)は美しい男の子を好きになることだが、逆にいえば、男の子から愛されることでもある。ゲイとは、「男から見て魅力的な男性」のことだ。だとすれば、この同じ遺伝子を受け継ぐ姉妹も、同様に男性から魅力的に見えるのではないだろうか。
・愛犬家なら誰でも知っているように、イヌの気質は犬種によって大きく異なる。だとすれば、「ヒトには共通の本性があるが、人種によって気質は異なる」と考えることもできるはずだ。
・「原住民」は「かつて住んでいて、今も暮らしている人たち」で、「先住民」は「かつて住んでいたが、今は絶滅してしまった人たち」のことだ。
・ヒトはごく普通に呼吸をコントロールできるが、近縁種であるチンパンジーは意識的に息を止めたり吐いたりすることが上手くできず、これが「しゃべれない」大きな理由になっている。
・「扉の陰にいるのは白いネコであるべきだし、白いネコに間違いないし、一切異論は許さない」と頑強に主張しているときに、黒いネコが出てきたらいったいどうなるのか。
・中国やインドはどこも人で溢れているが、ヨーロッパの都市は路地を一本入れば人影はなくなる。これだけを見れば、貧富の理由は、貧しい稼ぎをたくさんの家族で分け合っている国と、少数の国民で富を分配している国の違いに見える。
・日本には牛も馬もいたから、家畜を農作業に活用すればより大規模で効率的な農業が可能になる。だが不思議なことに、江戸時代になって社会が安定すると農村から家畜が消えていく。その理由は、より少ない人手で米を作ると失業者が溢れて村の秩序が崩壊するからだ。
・認知心理学では、政治的にリベラルな人は保守的な人に比べて知能が高いことが繰り返し確認されている。
・リベラルと保守を分けるのは言語的知能と新奇なものへの好みにある。
・言語的知能が低いと(いわゆる口下手だと)、世界を脅威と感じるようになる。なんらかのトラブルに巻き込まれたときに、自分の行動を相手にうまく説明できないからだ。
・華僑は、知能の優位性がある地域でしか財閥を作ることができない。東南アジア系の国はIQが同じなので、経済的成功のための条件がない。だから、日本には華僑財閥が存在しないのだ。
・黒人は過去の奴隷制の歴史を盾に進学や就学で「特権」を手に入れたことで堕落し、「負け犬の文化」を身につけたために、アメリカ社会の最下層に甘んじることになった。
・高い知能を持つチンパンジーは政治家並みの権力闘争をする(政治家が「チンパンジー並み」とも言える)。
・近年の脳科学は、他人の道徳的な悪を罰すると、セックスやギャンブル、ドラッグなどと同様に快楽物質のドーパミンが放出されることを明らかにした。ヒトにとって「正義」は最大の娯楽のひとつなのだ。
・内向的なのは人間嫌いではなく、人であれモノであれ単に刺激に敏感なだけなのだ。
・内向的なのは「人嫌い」なのではなく、相手の微妙な反応を読み取ろうとして疲れてしまうからで、社交的で明るく見えるのは、相手の反応を気にしない鈍感さから生まれるのだ。
・さまざまな国際比較調査で、日本のサラリーマンは世界で一番会社を憎んでおり、仕事への忠誠心が低いことが繰り返し示されているが、皮肉なことにそこでしか生きていくことができないのだ。
・自分たちを「善」、気に入らない相手に「悪」のレッテルを貼って、善悪二元論の物語を声高に語る。ヒトの脳は部族対立に最適化するよう「設計」されており、直観的にはそれ以外の方法で世界を理解できない。
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