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『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』 [☆☆]

・依頼者と実行者という二つの存在が噛み合った時に殺人が発生する。

・世の中で起きている殺人の多くは依頼と実行という二つの作業を一人で実行する。だからそのハードルは高く険しいのだ。

・人を殺す「動機」の大きな要素、それは「金」である。金のために人を殺す。

・取り調べの人数を減らそうとする考えが、現場で犯人を減らすために殺すことにつながっているのだ。つまり、取り調べや調書を取るのが面倒だから殺していることを示しているのである。

・胃袋と巾着袋(財布)を掴まれると、人間は「大変お世話になった相手、恩人」と認識する。そのため、その人=ボスの支配下に入ってしまうのだ。

・独裁国家や軍事国家では、警察権力や軍の力が強すぎて、裏社会的な勢力はきわめて脆弱。アンダーグラウンド・マーケットのブローカー的な連中が大半になってくる。

・オピオイドも例外ではなく、深刻な薬物依存を引き起こすことがわかった。それでも流通し続けた。しかも処方されるのは、ちょっとした怪我での痛み止め程度である。これまでにドラッグに無縁だった人たちは、疑うことなく自ら中毒者になっていったのだ。こうして全米に多くのオピオイド中毒者が誕生したのだ。

・誤認による理解の生み出す結果はろくなものではない。

・その市場が一定程度の成熟を迎えているのがわかる。ポイントは広告があること。ライバル店があれば、競争が生まれるので広告も必要になるということなのだ。

・地元の人もそこに観光客がいるのは百も承知である。となると、そこの集まってくる地元の人は偶然の出会いを楽しむ親切なギリシャ人ばかりだろうか。そんなわけはない。そう考えてしまう人は何がしかの犯罪被害にあいやすいと思う。普通の住人だったら、観光客で溢れかえっている場所に行くなんて、用事があっても避けるだろう。わざわざそんな場所に来るということは目的があるのだ。

・特に必要のない交流は時間の無駄である。

・リスクのあることをやる人たちというのは、きわめてシンプルな動機で動くことが多いのだ。逃げるための理由なんていくらでも考えることができるが、考えない。人を突き動かすものに多くの言葉は必要なのである。麻薬ビジネスに関わるものの頭の中にあるのは金だけ。

・カルテルにとって暴力は手段のひとつであって、必ず行使しなければならないものではない。少しずつサインを出していって、ターゲットが警告されていることに気がついて引いてくれれば良しとすることだってあるのだ。

・彼らは、常に相手を疑ってかかるはず。それが日常なのだから、信用されるよりも疑われない方が重要なのだ。

・突っ張って、粋がってみる。若さの特権だし、その動機がはっきりと表明できない気恥ずかしい理由の自分探しだっていい。ただし、時として尖ったままの心は、取り返しのつかないトラブルに巻き込まれかねない危険性を孕んでいるということを覚えておいてもらいたいのだ。

・ダークサイドにはいろんな意味合いがあるが、大きく二つ。うまくいかないことを誰かのせいにするか、自分の無力のせいにすること。

・もっと効率のいい変化をするには、「世界を変えるよりも自分を変える方が簡単で、費用対効果も燃費もいいはず」と思うこと。

・どんな環境であっても、成り上がったり、勝ち抜いたりするやつらが生まれてくる。スラム街や紛争地であっても同様である。そんな連中は、とりまく環境ではなく、自分を変えてきたのだ。



世界の危険思想 悪いやつらの頭の中 (光文社新書)

世界の危険思想 悪いやつらの頭の中 (光文社新書)

  • 作者: 丸山 ゴンザレス
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/05/21
  • メディア: 新書



世界の危険思想~悪いやつらの頭の中~ (光文社新書)

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  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/05/30
  • メディア: Kindle版



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