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『犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術』 [☆☆]

・長期勾留や自白の強要は捜査ではなく拷問。

・SNS上において、人間はもはや人工知能の投稿と人間の投稿の区別をつけられないし、人工知能に騙されて情報を奪われてしまう存在なのだ。

・2016年、人々がシリアから逃亡し、難民として西側に移動し始めるとISISのメディアは一斉に彼らを非難し始めた。人々がいなくなることは彼らにとって脅威だった。

・1898年に起きた米西戦争には二つの新聞が大きく関係していた。当時、ニューヨーク・ジャーナル紙とニューヨーク・ワールド氏は部数競争をしており、この二紙がこぞって扇情的かつ根拠の薄い記事を掲載して戦争ムードを盛り上げた。

・アカウントに煽られてテロを実行するのは現地の人間なのだ。実行犯を捕まえても、肝心の裏で糸を引いていた人物は野放しだから、何度でも同じことが起きる。

・現在の株式取引のほとんどは人工知能に置き換わりつつある。知らない間に経済の根幹は人工知能に置き換えられているのだ。

・「それらのコンテンツを閲覧した、または閲覧を試みたユーザー」の逮捕も積極的に行なわれる。なぜなら子供の性的な写真がブラウザに表示されるたびに、あるいは動画が再生されるたびに、そこに映っている子供は一回一回「虐待を受けた」と見なされるからだ。

・インターネット空間のほとんどはディープウェブで占められており、サーフェスウェブの割合は全体の1%未満だと言われている。

・Torネットワークでは、ユーザーの端末から訪問先のウェブサイトまでの経路に複数の中継点が挟まる。この中継点は世界中に存在しており、どこを経由するのかは毎回ランダムに選ばれる。

・昔は不審な相手を絞り込んで尾行や盗聴を行なっていたが、今は幅広い対象を監視、データベース化し怪しい相手を絞り込む。先に監視ありきなのだ。

・変化しているのは法執行機関なのではなく社会全体であって、それに対応するために法執行機関も変化していると考えるべきなのだろう。

・うまくバランスをとるためには市民側からのチェックが必須だが、そこに他国からのアンバランシング攻撃が関わっている可能性もある。



犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術 (角川新書)

犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術 (角川新書)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/08/10
  • メディア: 新書



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