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『読書する人だけがたどり着ける場所』 [☆☆]

・現代人のアテンション・スパン(一つのことに集中できる時間)はたった8秒。2000年には12秒だったものが4秒も縮み、いまや金魚の9秒より短いと言います。

・ネットで文章を読むとき、私たちは「読者」ではありません。「消費者」なのです。

・消費しているだけでは、積み重ねができにくい。せわしく情報のアクセスしているわりに、どこかフワフワとして何も身についていない。そのときは「へえ」と思ったけれど、すぐに忘れてしまいます。

・「AIにできることは学ばなくていい、AIにできないことだけ一生懸命学ぶ」という考えはリスクになりこそすれ、人生を豊かにはしてくれません。

・動物や虫たちは地域や時代を超えたところにいたものたちが、何を考えていたかを知ることができません。

・浅い質問には、「それはこうです」と答えて、はいおしまい。簡単です。そこからさらに話が広がったり内容が深まったりすることはありません。

・映画を見た感想やニュースに対するコメントにしても、聞く人が刺激される面白い話ができる人と、みんなが言っているような一般的なことしか言えない人がいます。

・教養のある人のほうが、人生が面白くなる。この世はもっともっと複雑な楽しみにあふれています。その複雑な楽しみに気づき、面白がることができるようになるのです。

・狐は「あんたのバラをかけがえのないものにしたものは、費やした時間だ」と言い、「大切なものは目に見えない」という秘密を教えてくれました。

・感情が動いたら、その感情をあらわす顔文字のようなマークを付けておくのもいいと思います。読みながら得た自分の感触、インスピレーションをつなぎ留めておくのです。

・『夜と霧』には、「私たちが生きることから何を期待するかではなく、むしろひたすら、生きることが私たちから何を期待しているのかが問題なのだ」といった言葉が出てきます。

・私たちは「生きる意味」が実態として存在しており、それを探すようなことをしてしまいがちですが、それではダメだとフランクルは言っています。逆に自分自身が問いかけられている対象なのだと気づかなければなりません。

・大型書店に行ったとき、「こんなに読むべき本がある!」とワクワクするか、はたまた「自分にはとても読み切れない」と恐怖のようなものを感じるか。この世を過ごすうえで、深くてすごいものに出会うだけでも、もう時間がないと気づきます。薄っぺらい、浅いものに付き合っていられないわけです。



読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2019/01/08
  • メディア: 新書



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  • 発売日: 2019/01/07
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