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『10年後の仕事図鑑』 [☆☆]

・フランス人権宣言が制定されたのは1780年代のこと。このときから職業選択の自由や、キャリアといった考え方が生まれ、「人はすべからく社会の中で何かにならなくてはならない」といった思想が生まれたのである。

・これからの時代において、「仕事がないから、収入がない」というのは、言い訳に過ぎない。誰にとっても、仕事は「引き受ける」ものから「作るもの」へと変わっていくのだ。

・これからの未来においては、「何物でもない人間」「貢献度の低い人間」の価値はどんどん下がっていく。

・世界が急速に小さくなり、これからは「日本のあなた」ではなく「世界のあなた」として生きていかなければならない。

・未来が不安なんて暇人の言うことだ。

・「AIによる職の代替=不幸」のロジックを持つ人間は、自分の価値をAIと同じレベルに下落させてしまっている点で、ダサい。「価値を失う」ことに目がいくタイプの人間は、常に「使われる側」として搾取される状態にいることに気づかなければならない。

・速く安く働くやつがいなくなればなるほど、オートメーション化も進む。さっさとやめたほうが、業界のためになるのだ。

・イチロー選手は「誰でもできること」を、「誰にもできないほどの量」を継続したから結果を出せたのだ。

・AIの時代は古代ローマに似ているかもしれない。古代ローマに奴隷制度が存在したが、その役割をある程度AIが果たすというわけだ。

・今の日本はお金が余って仕方のない「カネ余り」の国だ。庶民がそのことを実感できない背景には、余ったお金が最適に分配される仕組みがないことが挙げられる。

・今、そうしたお金持ちをはじめ、多くの投資家は「カネ余り」に直面しているため、いいアイデアがあれば、そこに投資したいと考えているだろう。

・そもそも「欧米化」という概念がおかしい。実際にはヨーロッパとアメリカは大きく違う。したがって、日本人がよくいう「欧米化」は、アメリカとヨーロッパのいいとこどりを試みる架空の概念に過ぎない。

・大岡越前には公平であってほしいのだが、平等であってほしいとは考えない。公平性は求める一方で、あらゆる権利において平等であるべきとは思っていない。

・既存の日本の大学は、基本的に「研究機関」であって、「人材養成機関」ではない。

・もはや、ワークとライフの関係性は完全に「バランス」ではなくなった。これからは、差別化した人生価値を仕事と仕事以外の両方で生み出し続ける「ワーク「アズ」ライフ」を体現する者だけが生き残れる時代になるだろう。リスク「アズ」ベネフィットである。

・「何をやるかが決まっていない状況」では、人間は機械に十分に勝つことができる。なぜなら、コンピュータには「これがやりたい」という動機がない。

・Uberの運転手は、「どうやってお客さんを拾うか」という戦略と「そのサービスは最終的にだれの責任になるのか、それをどうやって運用していくのか」という責任をコンピュータ(Uberサービス)に任せている。あとはコンピュータの指示通りにお客さんを案内するだけでお金をもらうことができる。

・『サピエンス全史』に、「人間はかつて穀物の家畜だった」といった記述がある。これは、いい得て妙である。

・「食べていくために」安い仕事で我慢している人の存在がなくならない以上、労働単価が上がることはない。

・今、私たちはインターネットによって「他人がやったことはすぐに学習でき、コピーできる」環境を手にした。

・いつも自分がやっていることについて考えていない人や、自分のやりたいことを明確に言えない人は、これから大変なはずだ。その人の考え方の基盤は「普通」や「常識」にあるからだ。

・「何か食べたいものある?」と聞いたときに、「うーん、そうだな」といって20分くらい黙っている人は、もしかしたら今の時代を生きていくことには向いていないのかもしれない。

・みんながりんごつきのノートパソコンと携帯電話を持っている状況に、オリジナリティは見いだせないだろう。

・能力差=経験差といった構図が生まれるのではないだろうか。「何を経験したか」で差分が生まれるのだから、「何をやりたいか」というモチベーションの有無が人間の価値を左右する変数になる。



10年後の仕事図鑑

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  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2018/04/05
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