SSブログ

『世間とズレちゃうのはしょうがない』 [☆☆]

・小話で、それのひどいのがありますよ。「女性器って何だ?」と言われて、男が「入口だ」と言って、女が「出口だ」と言う。

・いつの世も単純な正義感を持っているガキ大将っています。すぐに大人に感化される。

・世間とのズレを認識している時点で、実はある程度世間を把握しているわけだから、「こいつ、完全にわけが分かってないわけじゃないな」と世間側も理解してくれます。

・「こいつ、仲間の気でいるな」というほうが、群れとしておそらく怖いわけですよね。「こいつをここにおいておいたらうちの群れは全滅するぞ」となっちゃうでしょう。

・モノとは何か。僕の定義は簡単です。対象を五感のすべてで捉えられるときに、それを「モノ」と言う。見ればある、叩けば音がする、嗅げば匂いがする、触れれば感じる、舐めれば味がする。五感のすべてに訴える場合はモノとしている。たとえば、夕焼けは見れるけれど、触れられないからモノではない。声も耳で捉えられるけれど、見えないからモノではない。

・「子供の頃って残酷だから、虫なんか殺してたよね」と二人で笑って話しているときに、相手が「そうそう、猫とかさ」と言ったとき、急に笑いが消える。

・通り魔殺人なんかを起こす人は、もしかしたらそっち側の人じゃないかと思ったりもするんです。不良とか愚連隊みたいに、人に迷惑をかける王道を歩いた人間じゃなく、「こんなはずじゃなかった」「おれの人生何なの?」という人がショックに耐えられず、突発的に暴発しちゃう。

・暴走車が一度に何人も轢いてしまう事件が起こるのは、密度が高いということですもんね。田舎だと一度に十何人も轢くほうが難しいよ。

・幽霊っているんだよね。だっていなきゃ言葉にならないでしょ。頭の中にいるんですよ。「外にいる」と言いだすから変なことになるわけです。

・状況次第で自分だって「食わなきゃ死んじゃう」となれば食うかもしれない。性悪とか性善とかは、その状況に置かれたことがない人が言うんですよ。

・僕が企画を作るときのコツが一つありまして「世の中で不便なものが便利になったときに、振り落とされたものは何か」と考えるんです。スマホができたら何がなくなったのか、とか。それは今必要じゃないことだから、趣味や娯楽に変えられるはずなんです。

・入試に受かったことを「サクラサク」と最初に表現した人の頭の良さとか優雅さとかすごいですよね。

・僕が考えるのは「ずるいなぁ。それで逃げ切れる世代はいいけど、僕たちにはまだ先があるんだよ」という逃げ遅れた感です。二十代の人たちは、もっと深刻じゃないかな。

・パワハラが社会問題になったスポーツの世界の指導者たちは、「あのときは先生を恨みましたが、先生に厳しくしてもらったおかげで、こんなに根性がつきました」という人たちじゃないですか。スパルタ方式の成功者しか指導者になっていないなかで、これからどうやっていけばいいんでしょう。

・「弱音を吐かずに頑張れ」という励まししか知らない上司が、「それはパワハラだ」という部下をどう育てるのか。死屍累々の中「上の言うことに従って弱音を吐かずに頑張る」スキルで乗り切った人しか会社にいないんだから。

・進歩的なのが正しいかどうか分からないけど、旧価値観のものと多少進歩しているものがある程度棲み分けながら同時にいることができる、というのは大事なことのような気がします。



世間とズレちゃうのはしょうがない

世間とズレちゃうのはしょうがない

  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2020/10/14
  • メディア: Kindle版



世間とズレちゃうのはしょうがない

世間とズレちゃうのはしょうがない

  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2020/10/14
  • メディア: 単行本



nice!(0) 
共通テーマ:

nice! 0