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『新版 お金の減らし方』

・特に最近では、ネットで持ちもの自慢をしたり、美味しいものを食べた、素晴らしい場所へ自分は行った、という証拠写真をアップして、周囲のみんなに見てもらう、という趣味が日本中で流行っているようである。

・おそらく、みんなが自分を見ている、自分は注目を集めている、というイメージで自己満足しているのだと思われるが、それだけの妄想ができるのなら、最初からすべて空想して満足すれば、お金も時間もかける必要がない。

・周囲とのコミュニケーションが必要以上に個人を拘束しているため、自分がしたいことではなく、みんながしたいことを自分もしたい、と思い込むようになっている。

・小さな目先の得に手を出してしまう人から、少し遅れて来る大きな利を得ることが、ビジネスというものだ。

・必要なものの多くは、実は絶対に必要というわけではない。なにしろ、それを買う今現在、それがなくても過ごせているからだ。

・自分の所有物にできないものは、お金で買うことができない。目的達成のために、お金は無力だ。

・一般の人には、十倍の値段の料理が十倍美味しいとは感じられない。せいぜい良いところ二倍だろう。しかし、グルメは、それを十倍美味しいと感じる能力がある人たちなのだ。

・ものの価値とは、それを製造するときの時間や労力やエネルギィで決まっているのではなく、その価値を評価する人と、それを買う人の価値を投影(あるいは想定)したもので決定されているという理屈になる。

・行列に並んで、競争するように買い求めるというのは、スポーツやイベントとしては面白いかもしれないが、冷静な価値判断ができているとは思えない。

・「ぴんと来るもの」に出会うまで、お金を持っていれば、いずれそれが現れたとき、躊躇なく決断ができる。ぴんと来ないものを買ってしまったら、そういったものがあとから現れたときに、後悔するかもしれない。

・それでもなぜ性懲りもなく新しいモノを買い続けるのかといえば、ただ違うものが欲しいから。



新版 お金の減らし方 (SB新書)

新版 お金の減らし方 (SB新書)

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2024/06/07
  • メディア: Kindle版



新版 お金の減らし方 (SB新書 657)

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  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2024/06/07
  • メディア: 新書



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