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『自分の意見で生きていこう』

・学校的価値観とは「あらゆる問題には正解があると思い込んでしまう価値観」のこと。

・「正解のある問題」に意見はもてない。2+2がいくつかというのは「正解のある問題」です。正解は4で、それ以外はすべて間違い(誤答)です。なので、この問題にたいして「意見」をもつことは誰にもできません。たとえば「2+2は? 私は6だと思う」という人がいた場合、これは意見でしょうか?

・「正しい意見」など存在しないのだから、見も知らぬ誰かを説得し、自分と同じ意見に変更させる必要もありません。

・「意見が違うのは当たり前」「意見には正しいも間違いもない」と理解できていない人は、すぐに「クソリプ」と呼ばれるくだらない=クソのような無価値な返答をしてしまいます。

・カリスマとは正解を知っている人ではなく、正解のように見える他人の意見にとらわれず、自由に発想・思考し、自分独自の意見をしっかりと確立できる人なのです。

・たとえ過去の決断のおかげでいま幸せだったとしても、当時の選択が「正解だったかどうか」など誰にもわかりません。単に、いまとても幸せだから「あのときの判断は正解だった、と思い込めているだけ」です。

・発言によって「その人がどこに立って発言しているか」が明確になっていれば、それは「意見」だといえるのです。一方、それらしく聞こえても「その人のポジション(立ち位置)」がどこなのか、わからない言葉」は、意見ではなく反応に過ぎません。

・実はネット上では、大半の人は意見など発信しておらず、単に誰かの意見に「反応」しているだけです。

・SNSが「考えないと発信できなかった時代」を「考えなくても発信できる時代」に変えました。

・SNSが人気なのは、「意見のない人でも、あたかも意見のように見える反応を発信できるようになったから」なのです。

・「考えるのは苦手。けれど、自分もなにかしら発信したい!」人が、ブログやYouTubeで自ら発信するのではなく、それらへのコメント投稿のほうを好んで使うようになっているのです。

・一番やっかいなのは、「反応しかしていないのに、意見を言っているつもり」の人です。なぜなら、反応を意見だと思い込んでいると、いつまでたっても、「自分には自分の意見がない」と気づくことができません。

・インフルエンサーになるのも意見を言える人だけ。

・ネット上のやりとりの多くは、少数の「自分の意見を表明する人」に多数の「反応しかしない人」がリプライやコメントやスタンプを送る、という形で成立しています。

・一定量以上の「意見」を表明すると、ある時点から、その「意見の集合体」がその人の自我や人格を形成し始めます。

・意見とは「反論できるもの」であり、「反応」とは反論できないものなのです。

・観る画面がテレビからスマホに変わった今、スマホに向かって呟く行為を、テレビの前で呟くのと同じだと誤解している人がいます。スマホでネット上に発言を載せるという行為は、本人の前でそれを呟くのと同じ行為なのです。

・人生の答え合わせは要らない。答え合わせに時間を浪費するのはやめよう。

・「人生の一大事」は常に、それが起こる直前まで「自分にはまったく関係のないこと」に見えている。

・何人もいるのに似たような意見しか出てこない、という同質的な組織の弱さが自覚され、「みんなと同じ」であることが求められる時代から、他者と異なる意見をもつことこそ価値の源泉であると認識される時代に変わってきたのです。

・日本で「意見を表明する」ことを避けたがる人が多いのは、「他者と異なる意見を表明するのは、他者の意見を否定することになる」と考えているからかもしれません。

・ググれば1秒でわかるようなことを、時間をかけて暗記する必要はまったくなくなりました。スマホを持ち込めば高得点が取れるようなテストには、もはやなんの意味もないのです。

・1万人にひとりしか理解してくれないだろうと思えるような、極端、もしくはユニークな考えを持つ人は、1万人の友人がいても、理解者がひとりしか得られません。

・考える時間をあらかじめ決めておかないと、「意見が決まるまで考え続ける」ことになってしまい、それでは「意見が言えない」のと同じです。

・意見との関係でいえば、情報は「意見を変えうる情報」と「意見を変えない情報」に分かれるのであって、たとえ「より正確」であったとしても、「意見を変えない情報」はここでは「どうでもいい情報」なのです。

・よくある誤解について指摘しておきます。それは、「偏った意見はよくない」という誤解です。なぜこれが誤解かって? なぜなら、「すべての意見は偏っているから」です。

・世の中には「おまえの意見は偏っている!」などとワケのわからないことを言う人がいます。こういう人は「意見はすべて偏っている」と理解できていないだけでなく、情報と意見の違いさえわかっていません。

・「自分は語彙力や表現力がなさ過ぎる」と嘆く人に足りないのは、多くの場合、国語力や作文能力ではなく、「考える」習慣と考える時間そのもののほうです。



自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ

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