『歴史と戦争』 [☆☆]
・彼らは世論を盾にすることで、みずからが負っている言論の責任をすべて不特定多数の「国民」に移してしまうことができる。
・日本人は天災に見舞われると大騒ぎして、これを繰り返してはならないと固く誓う。しかし、すぐに忘れる。
・平々凡々に生きる民草の春は、桜が咲けばおのずから浮かれでる。
・川柳は街頭の芸術であり、批判の芸術である。
・蚊帳がなくなったことから日常生活の中の怖いものがなくなった。まことに結構なようで、実はそれが一番怖いことなんではないか。人間が恐れを失う、何も怖がらなくなる、それは非人間になることと同じなんです。
・この戦争は負けますなあ。財布に千円しかないのに一万円の買い物をしようとしてるんだから、負けるに決まってる。アメリカは百万円持ってて一万円の買い物をしてる。そんなアメリカと日本が戦って勝てるわけありません。
・命令できないことを強制するのは、人間としてしてはならないこと。真の人間悪を、至純な精神のオブラートでくるんではならぬ。
・それは東京・下町の算盤塾での、先生の数字の読み上げなのである。しかも初等クラスでのゆっくり抑揚をつけた調子が、ありありと耳底に蘇ったのである。「とうとうわが大日本帝国もごはさんになったんだな」と。それが天皇放送を聞いた直後の最初の感想であった。
・いつ死んでも仕方がない。死ぬのがむしろ自然という状態は、生きていないことと同じこと。
・スポーツの醍醐味とは繰り返すことに倦きないこと。
・罪は貧に始まり、貧は食の足らざるより起こる。食の足らざるは、土を耕すことを忘れればなり、土を耕すことなければ、人は大地と結ばるることなし。
・死んだ人は何も語らない、そしてまた死に遅れた人も何も語らない。
・戦時下に生をうけた日本人はだれもが一生をフィクションの中で生きてきたといえるのではなかろうか。万世一系の天皇は神であり、日本民族は世界一優秀であり、この国の使命は世界史を新しく書きかえることにあった。
・日本人は天災に見舞われると大騒ぎして、これを繰り返してはならないと固く誓う。しかし、すぐに忘れる。
・平々凡々に生きる民草の春は、桜が咲けばおのずから浮かれでる。
・川柳は街頭の芸術であり、批判の芸術である。
・蚊帳がなくなったことから日常生活の中の怖いものがなくなった。まことに結構なようで、実はそれが一番怖いことなんではないか。人間が恐れを失う、何も怖がらなくなる、それは非人間になることと同じなんです。
・この戦争は負けますなあ。財布に千円しかないのに一万円の買い物をしようとしてるんだから、負けるに決まってる。アメリカは百万円持ってて一万円の買い物をしてる。そんなアメリカと日本が戦って勝てるわけありません。
・命令できないことを強制するのは、人間としてしてはならないこと。真の人間悪を、至純な精神のオブラートでくるんではならぬ。
・それは東京・下町の算盤塾での、先生の数字の読み上げなのである。しかも初等クラスでのゆっくり抑揚をつけた調子が、ありありと耳底に蘇ったのである。「とうとうわが大日本帝国もごはさんになったんだな」と。それが天皇放送を聞いた直後の最初の感想であった。
・いつ死んでも仕方がない。死ぬのがむしろ自然という状態は、生きていないことと同じこと。
・スポーツの醍醐味とは繰り返すことに倦きないこと。
・罪は貧に始まり、貧は食の足らざるより起こる。食の足らざるは、土を耕すことを忘れればなり、土を耕すことなければ、人は大地と結ばるることなし。
・死んだ人は何も語らない、そしてまた死に遅れた人も何も語らない。
・戦時下に生をうけた日本人はだれもが一生をフィクションの中で生きてきたといえるのではなかろうか。万世一系の天皇は神であり、日本民族は世界一優秀であり、この国の使命は世界史を新しく書きかえることにあった。
タグ:半藤一利
『ψの悲劇』 [☆☆]
・古い頭の奴らにはわかってない。ちょっと新しいものがあったらさ、便利だ、これからはこの技術だって、飛びつくだけ。失われたものに気づかない。そんなふうだから、あちこちで人災ばっかり山のように勃発するわけだ。
・本当にデジタルを知っている者はね、この世界を過信しない。もっとさ、自分の腕を信じてる。
・私は機械だ。私を歩ませているものは、エネルギィとメカニズムであって、つまりは水が高いところから低いところへ流れていく現象と同じものだ。まちがいなく無機なのである。
・孤独を感じるのは、今があるだけで、過去が失われているせいかもしれない。
・人類というのは、そもそも何千年も前から家畜なんですよ。一部の王族が、大衆を家畜化していた。その繁栄が、数千年の人類の歴史です。家畜は、より頭の良い飼い主を探していた。そういうことではないでしょうか。
・本当にデジタルを知っている者はね、この世界を過信しない。もっとさ、自分の腕を信じてる。
・私は機械だ。私を歩ませているものは、エネルギィとメカニズムであって、つまりは水が高いところから低いところへ流れていく現象と同じものだ。まちがいなく無機なのである。
・孤独を感じるのは、今があるだけで、過去が失われているせいかもしれない。
・人類というのは、そもそも何千年も前から家畜なんですよ。一部の王族が、大衆を家畜化していた。その繁栄が、数千年の人類の歴史です。家畜は、より頭の良い飼い主を探していた。そういうことではないでしょうか。
ψの悲劇 The Tragedy of ψ (講談社ノベルス)
- 作者: 森 博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/05/09
- メディア: 新書
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- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/05/09
- メディア: Kindle版
タグ:森博嗣
『素子の碁 サルスベリがとまらない』 [☆]
・推理作家協会に所属すると健康保険組合に加入できるっていう、まことに身も蓋もない事情もあります。
・この碁会には、グリーン碁石ってものが常備されておりました。「白」である、淡いグリーンの石は、見るからに、そら豆。んで、「黒」である、深い緑の色はねー、「よもぎ」の色なのよ。
・この碁会には、グリーン碁石ってものが常備されておりました。「白」である、淡いグリーンの石は、見るからに、そら豆。んで、「黒」である、深い緑の色はねー、「よもぎ」の色なのよ。
タグ:新井素子