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『ズレてる、私!?』 [☆☆]

・日常生活の中で生き死にをやたらと口にするのは、あまり上等の趣味じゃないのでは?

・簡単にネットに救いを求めるよりも、先人たちが苦しみもがいたあげくに書いた文学・哲学作品に触れた方がいいのでは?

・友人から「無ならどうする」と聞かれ、「微笑むのさ」と言う。

・もはやスマホを握っていなければ、さわっていなければ、落ち着かないかのようじゃない? 赤ちゃんのおしゃぶりのごとく。

・イヤホンとスマホの世界に逃げ込んで、ナマの現実世界に関心を寄せない──そういう自分を恥じるどころか、もしかすると「カッコいい」とまで思っていたんじゃないのか?

・(1)勝負の決着が早くて、誰にもわかりやすいこと。(2)知識があれば、いくらでもマニアックに奥深く楽しめること。この2点を併せ持っているところが相撲の生命力のポイントかな?

・よくも悪くもクールになれないプア・ホワイトのおかしみと、やりきれなさ。

・一般社会における男女平等は、多くの場合、好ましいものだけれど、伝統的な芸能や娯楽や祭事などにまで、それを杓子定規に当てはめるのは愚かなことだ。

・親たちは戦争体験世代だから、子供である私たちには「なぜ、あんなバカな戦争をしたんだ」という潜在的な憤懣もあり、全共闘運動には大掛かりな親子ゲンカのようなところもあった。

・物の無いビンボーよりも物があふれるビンボーの方が醜悪だ。

・昔のビンボー家庭の多くは、わずかな物を大切に使うしかなく、それ故、質素の美と言えなくもない風情もあったのだけれど、今のビンボーは、百円ショップだのパブリシティ物だのの中で、よっぽどハッキリした美意識が無いと、物で氾濫してしまうのだ。

・新聞を見れば、自分の姿も見えてくる。新聞では大きく扱っていても私にとっては全然興味が無いということもあるし、新聞では小さな扱いでも私にとっては大問題ということもある。新聞というものに凝縮された社会的価値観とのズレぐあいの中に、よくも悪くも私というものの「個性」があるわけだ。

・財産がある人にしても、自分を成功者と確認するための散財はしても、恩返し(社会への還元)なんて考えず。

・ラ・マルセイエーズを「残酷」と批判した人が18歳以下だったら「仕方ない」とも思えるけれど、大人だったら、学歴や性別を問わず「バカか」と思ってしまう。そういう人たちは、おおぜいが「平和」を熱望すれば平和になると信じてたりする。

・「三大宗教」とか「五大宗教」という言葉がある。「三大」はキリスト教、イスラム教、仏教で、信者数はそれぞれ20億人、16億人、4億人。「五大」となると、これにユダヤ教、ヒンドゥー教が加わる。

・世の中にピッタリはまっている人たち、はまることしか考えていない人たちは、面白くもなんともないよ。一生、人の顔色うかがって暮らすなんて。



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