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『言葉にできるは武器になる。』 [☆☆]

・言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要があるのではないか?

・人は多くの場合、言葉で疑問を持ち、言葉で考え、言葉で納得できる答えを導き出そうとしている。

・言葉は思考の上澄みに過ぎない。考えていないことは口にできないし、不意を突かれて発言する時、つい本音が出てしまう。

・製品のセールスポイントを声高らかに語ったり、耳ざわりのいい言葉で語りかければ、製品の魅力を伝えることはできるかもしれないが、実際に製品を購入してもらうことは非常に難しい。なぜなら最終的に自ら「欲しい」「自分の生活に必要だ」と思われなければ、購入するといった行動に移すことはないからである。

・人は考えているようで、思い出している。

・人は考えている時、自分の記憶と向き合いながら考えてしまっているのだ。つまり、「考えが全然進んでいない」という状態は、思考域を使っていると思っていても、実は記憶域の中を回遊してしまっている状態であると言える。

・文字の大きさは、自信の大きさに比例する。

・訓練のない個性は、野生に過ぎない。言葉は誰でも使えるからこそ、野生なままでいる人が多いとも言える。そこで、型を知れば、言葉が自分の個性を表現する武器になるのだ。

・言葉にまつわる誤解として最も多いのが、できるだけ丁寧に説明した方が理解が進むであろう、というものがある。

・言葉にできないということは、言葉にできるだけ考えられていないことと同じである。



「言葉にできる」は武器になる。

「言葉にできる」は武器になる。

  • 作者: 梅田 悟司
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版
  • 発売日: 2016/08/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



「言葉にできる」は武器になる。 (日本経済新聞出版)

「言葉にできる」は武器になる。 (日本経済新聞出版)

  • 作者: 梅田悟司
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: Kindle版



タグ:梅田悟司
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『ジム・ロジャーズ大予測 激変する世界の見方』 [☆☆]

・日本語で「危機」という漢字が示す通り、「危険」が生じた後には「機会」が生まれる。

・ほとんどの政治家は目先の票のことしか考えていない。

・歴史は繰り返されるわけではないが、歴史は韻を踏む。世界の出来事のほとんどは、まったく同じではなく、少しだけ形を変えて繰り返される。

・多くの国における最大の悩みは水問題だった。日本人にはピンとこないかもしれないが、多くの国が水を確保することに苦労している。

・現在、東アジアからヨーロッパまでの輸送は、船で運ぶよりも鉄道で運んだ方が安くすむ。

・ロシアも魅力的な投資先だ。ロシアは債務が少ない国である。なぜなら、誰も共産主義の国にお金を貸したいとは思わなかったからだ。かつての中国に似ている。

・鉄でも、電化製品でも、バイクでも同じで、外国では最高級品と思えるような高品質なものが、日本ではそれが普通と考えられてきたのだ。

・いつまでも農家をサポートすることが、結果として、農業従事者の高齢化につながり、国際的な競争力を失わせることになっている。

・ある医療施設が、フィリピンから看護師を連れてこようとしたところ、日本がそれを容認せず、その医療施設は、なんとフィリピンに場所を移し、そこで日本人を受け入れたという話がある。このように、今後は日本ではなく海外に、日本人のための老人ホームがつくられる可能性もあるだろう。

・多くの人はMMTが一体何なのかを理解していない。マルクス主義と同じように。マルクス主義もかつてあれだけ多くの人々が熱狂し、それを支持したにもかかわらず、実際にその理論をきちんと理解している人は多くはなかった。

・イギリスのことしか知らない人が、イギリスの何を知っているというのだ?

・特に日本人は、ブル相場でだいぶ上昇してあとで、自分も乗り遅れてはいけないとばかりにマーケットに入ってくる。それではだめだ。



ジム・ロジャーズ 大予測: 激変する世界の見方

ジム・ロジャーズ 大予測: 激変する世界の見方

  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2020/05/08
  • メディア: 単行本



ジム・ロジャーズ 大予測―激変する世界の見方

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  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2020/05/01
  • メディア: Kindle版



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『森メトリィの日々』 [☆☆]

・人間の脳は、未来を予測したり、自分で計画をしたり、設計をしたりして、それが思った通りに実現することに喜びを感じます。

・「保身のための嘘」は、人として当然の権利であって、ごく自然だという解釈は日本以外では一般的。

・磁石を乾電池のプラスとマイナスの両側にくっつけておき、真鍮線(真鍮の針金)をコイル状にしたものの中に通すと、リニアモーターカーのように前進します。

・僕は、とにかく感情を前面に出す人を信用しないようにしています。感情は演技でいくらでも装えるからです。

・自分の願望を他者の非難に変換するのが得意な人が多いようです。

・器が大きい人の半分は、神経が太くて鈍感なだけかもしれません。

・個人経営(社員1人)の出版社だと、2000部売れる本を1年に3~4回出せば、商売として成り立つとのこと。

・個人経営の出版社の話を聞いたとき、「その本の原稿は誰が書いているのですか?」ときいたら、「絶版になった本の復刻をしている」のだそうです。ちなみに、1冊2000円以上になるとのこと。

・マスコミは真実を伝えるのではなく、自分の都合の良いことだけを伝えます。

・犯罪の大半でカメラ映像からAIが捜査する時代になりました。

・現実ほど劇的で、危険で、辻褄が合わず、オチもなく、納得もいかないものはありません。現実がそうだから、せめて創作だけは、わかりやすく、辻褄を合わせ、オチをつけ、納得がいくように、そこそこ劇的で、ほんのり危険に作られているのでしょう。

・無差別、大量と見出しにつくような悲惨な殺人事件が起こったときに、マスコミは被害者の名前や写真を公開し、その人生を描こうとします。ほとんど、被害者を晒し者にしている様相です。

・「見たい人、知りたい人がいる。それを伝えるのが報道の使命」という綺麗な言い訳で、商売繁盛の名目を隠しています。

・人のことを非難する場合、意見や行為に対する非難でなければ意味がありません。人格や性格や、あるいは環境(国、社会、仕事、家族など)を非難することは無意味です。というよりも、それは非難とはなりえません。単なる誹謗です。

・情報を知りたいと思っている人にとっては、対話性は邪魔でしかたがありません。僕がTVを見ないのも、クイズにしたり、問いかけたり、繰り返したりが鬱陶しいからです。

・製品がどんどん世に出てくる時代。逆にいうと、戦争ですべてゼロになってしまい、なにも残っていない時代だったのです。蓄積がなく、とにかく生産するしかない、という社会。だから、どうしたって好景気になるわけです。

・怒る人も怒られる人も、自分は正しいという判断からスタートするのです。正しいと思っているから、引けない。相手を悪く見るからエスカレートする。

・自分の「正しさ」がどれくらいのものかと冷静になれば、大したことのない「正しさ」だと気づいて、譲る(許す)ことができるのではないでしょうか。

・言葉を先に知っているか、概念を先に知っているかで、言葉のしっくり度が違のです。先に概念があって、「それがストラクチャだよ」と言われると、「ああ、そうか、そういうことか」と納得してしまうのです。

・「収納するくらいなら買うなよ」というのが僕の率直な意見です。

・環境問題なんて、経済問題よりもずっと下に見られているのが、現在の世の中です。原発はコストがかかる、と反対派まで経済問題にしています。

・この違いとは、「小さい」が客観的な表現であるのに対して、「小さな」は主観的である、という点です。「小さい」は誰が見ても小さい、また、何かと比べて小さい、ときに使い、「小さな」は、発言している人の感覚で、そう感じられる、という意味合いを含みます。

・「大きな栗の木」は、それを見上げた子供の視点であり、「小さい秋」は、みんなが観測できる確かな自然の変化を示しているわけですね。

・ヘリコプタの前面には、上にも下にも、斜めに突き出た角のようなものがあります。多くの方はアンテナだと思っているはず。これは、市街地に着陸するような任務のあるヘリが装備しているワイヤカッタです。つまり、電線を切断するもの。斜めになっている棒の根元に刃があって、ここにワイヤを導き切断する仕組みです。ようするに、電線に引っかかったときに、ヘリの安全を確保するための装備です。

・幸せや自分はお金で買えない、といいますが、わりと買えます。

・かつては、ドーバ海峡を人力飛行機で渡るとか、無給油無着陸で世界一周するとか、航空界にはいろいろな懸賞がありましたが、全部実現しました。目標があれば、人間はそこへ向って努力できる、ということのようです。

・迷うことがある状況というのは、わりと楽しいものです。悩んだり、迷ったりするのは、それだけ選択肢がある自由な条件だからです。

・日本人というのは、とにかく自粛が大好きですからね、自粛というより、委縮ではないか、と思うほどです。

・目的なんて、ちょっと思い浮かんで、行動の起点になっている、という程度の意味しかないことが多いと思います。

・押し寄せてくる条件に反応しているだけ、という人が多い。ということは、犯罪もつまり、そういった単純な反応として発生しているだけで、目的をしっかりと持って行動した結果は、例が少ないのでは。

・最近の世の中をぼんやりと観察していると、義理よりも道理が通るような世の中になってきたな、という感覚を強く持ちます。一度約束したことであっても、条件が違ってきたら、あっさりと解消します。約束したじゃないか、という義理は通らず、新たな道理を持ち出してくる、というわけです。

・豊かな社会で甘やかされて育った人たちは、(そのときそのときで)自分が正しいと信じることを躊躇なく(我がまま放題)実行できる。約束したとか目上に対するマナーなど我慢したくない。そんなのは自分の生き方ではない、という正直さです。

・「お客様は神様です」という台詞が流行ったのは半世紀も前のこと。最近では流行のクレーマもそうですが、本当に消費者は神ならぬ、「上」になったみたいです。

・自分が何を考えるか、ということに注目する癖がない人は、他者が何を考えたかにも意識が及びません。つまり、相手がどう思うのかを想像もしないようです。

・考える癖をつけると、かなりの楽しさがそこから生まれることに気づくと思います。それを知らないと、外部から与えられるものでしか、楽しめない人になるのかも。

・小説の感想を書いているつもりで、あらすじしか書かない人多数。

・自分の予定が守れない場合には、自分の能力を過大評価しているわけです。自分にはそんな能力はない、もっと低能なのだ、と意識を修正して、以後はハードルを低くして予定を立てましょう。そうすれば、自分の思った通りに行動できて、満足もできるはずです。

・アルミはもの凄く軽いイメージがありますが、実はコンクリートよりも重いのをご存知でしょうか?

・説明が丁寧ならば理解しやすい、というわけではありません。それは、理解する量や範囲が個人によって異なるからです。

・丁寧さ、緻密さは、安さに完敗してしまいました。「良いものは売れる」という精神が間違いでした。



森メトリィの日々

森メトリィの日々

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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