SSブログ

『老後に備えない生き方』 [☆☆]

・井戸水に触れたことがある人は、夏は冷たく、冬は温かく感じただろう。しかし、それは主観でしかなく、本当は井戸水の温度は一年を通じて18度で、冷たくなるのでもなく、温かくなるのでもないと見なさなければならないのだろうか。

・人生を先送りにし、「今ここに」生きていない人は多い。

・したくてもできないことはある。人生には「するべきこと」「したいこと」「できること」しかない。このうちできることは「できること」だけだからだ。

・その時、考えていたのは幸福ではなく、成功だったのかもしれない。求めるべきなのは幸福である。

・不安になり後悔する人は、自分の決定が他者にどう思われるか、思われたかを気にする人である。

・ただ、断ればいい。その際、理由を言わないことが大切である。理由を言えば、相手は期待感を抱き、さらに説得を試みるからである。

・約束をして遅れた時に「ごめん」という人がいる。こんな時は「待っていてくれてありがとう」と言いたい。そうすると、待っていた人は貢献感を持てる。

・介護されることも「悪いこと」ではない。だから謝る必要はない。「迷惑かけてごめん」と言わなくていい。「ありがとう」と言えばいいのである。

・私がカウンセリングなどで会ってきた若い人たちは皆、親に逆らわない、いい人ばかりだと言っても過言ではない。

・人は人 吾はわれ也 とにかくに吾行く道を吾は行なり

・失ったものは取り戻すことはできない。深刻になって何もしないで呆然と過ごすのではなく、真剣に問題解決に向けて動き出さなければならない。

・今ある苦境について何とかなると楽天的になるのは、本当のことに目をつぶろうとする恐怖心の裏返しである。

・症状を実体化しなければ対処の方法が見つかる。実体化するというのは、例えば、「私は床につき、眠りにつくまで三時間かかる」という過程に「不眠症」というレッテルを張ることである。

・親は子供の幸福を願う。子供の幸福を喜ぶ。子供が幾つになっても。だから、親に自分のせいで子供は苦しんでいると思わせることがあってはならない。

・何かをしてほしい、あるいは、してほしくないと話した時に、それに対して一般的な答えが返ってくれば残念に思うだろう。

・親は自分がしっかりしていないといけないと思っている間は元気である。この子は私がいなくてももう大丈夫なのだと思った途端に、親は急速に老いていく。

・本の中の世界に没頭すれば、一日はたちまち過ぎる。友だちがいるかどうかは問題ではなくなる。

・友だちがいないのではなく、友だちを必要としないのだと思ったら、何としても友だちを作ろうなどとはいよいよ思わなくなった。

・行動を改善するのは今日である。お前がこんな目に遭うのは当然だ。今日善くなるよりも、明日善くなろうとしているからだ。



老後に備えない生き方

老後に備えない生き方

  • 作者: 岸見 一郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/07/22
  • メディア: 単行本



タグ:岸見一郎
nice!(0) 
共通テーマ: