SSブログ

『三流のすすめ』 [☆☆]

・三流の本来の意味は「いろいろなことをする人」です。

・人間には一流をめざせる人と、そうではない人がいます。一流をめざした方がいい人と、それはやめた方がいいという人です。

・法律の専門家に国を任せると、法を守らない人を排斥したり、法律を守らない国を「悪い国」だと決めつけたりしてしまう。

・言語が文字化されると、社会や生活は一変します。その最たるものは「心」の発生です。

・あきらめるというのは「明らめる」、すなわち明らかにすることです。「もう自分はこういう人間だ」とはっきりと自覚をする。

・よく「同時に」いくつもしているように思われます。が、それは違います。「同時」にはしていない。「同時期」にしているだけです。

・没入と集中は違います。目の前にあることに自分自身が没入してしまうと、そこには「集中するぞ」と客観的に見ている自分はいません。

・日本語では感情は自分の内から湧いてくると考えますが、英語では感情は外的な要因によって動かされると考えます。「自分のせい」と「お前のせい」の違いですね。

・一流になるとは生け贄になること。

・私がピアノのために犠牲にしてきたのはいろんなことなんかじゃない。あらゆることよ。

・本当にそれが好きな人は、人の評価などは気にしません。しかし、本当に一流な人はともかく、一流をめざす人は人の評価を気にする人が多い。

・書店で興味のないコーナー、足を向けないコナーをなくす。それが「博学」の第一歩です。

・道徳とは何かを一言で言えば「この通りに行えば多くの人がうまくいくよ」という筋道を示したものです。

・たとえばここに自動車があります。これを動かすには二つの方法があります。一つは車の後ろに行って力いっぱい押すこと。これは強い意志です。もう一つは運転席に座り、キーを差し込んでモーターを起動させる。これが巧みな意志です。



三流のすすめ

三流のすすめ

  • 作者: 安田登
  • 出版社/メーカー: ミシマ社
  • 発売日: 2021/08/10
  • メディア: Kindle版



三流のすすめ

三流のすすめ

  • 作者: 安田登
  • 出版社/メーカー: ミシマ社
  • 発売日: 2021/07/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:安田登
nice!(0) 
共通テーマ:

『「やる気」を育てる』 [☆☆]

・「知ってはいるが、あえて使わない」と判断するのと「知らないから使えない」のとでは、人生の意味は大きく異なるはずだ。

・体験とは「科学の具現」であり、科学とは「体験の累積」である。2つは両輪をなすもので、どちらかが欠けても車は1ミリも前に進まないのだ。

・ある一つの家族の体験談(=シングルケース)が、他の家庭にもすっかり当てはまる可能性(=マスケース)は極めて低い。

・インセンティブで人を操ろうと余計なことをして、かえって部下のやる気が白けてしまうこともある。あなたがリーダーならば、心したほうがよい。

・どうやら人間とは、お金のため、ご褒美のために頑張るのは、本当は「嫌い」なのではないだろうか……。

・認められなくとも、バカにされようとも、まだトライを続けるような、生物として理不尽な努力をしようとするのは人間だけである。母に無視されても父が帰ってこなくても、なんとか愛されようと努力するのは人間の子供だけだ。

・「為せば成る」が一番よくて「為しても成らない」が悪い状況なのはたしかであるが、「ものすごく為せば成る」の環境は、何にも増して最悪である。お手上げ状態であれば、それはもう人のせいにできるが、「ものすごい頑張りをすれば」という状態は、それをできない自分を責めることになるからだ。

・「試験に合格してA校に行くぞ!」「商品がヒットするといいな!」という、こうなりたい心(wish to become)への関わり方だけでは実は人の心は満たされない。だから、結果はともかくとして、「前向きでありたいね」「惜しみなく力を出したいね」という、こうありたい心(wish being)についても触れることができれば、盤石となる。そうすると、もし計画通りにうまく進まなくても、「でも、諦めない自分ではいられた」「言いわけをしないでいられた」といったもう一つの支えによって、人はまた立ち上がり、目指す目標に向かっていけるからだ。

・自分はどう「なりたい」のか。そして、それに向かって自分は「どうありたい」のか。これは、人が一生をかけて意欲的に生きていくのに、どちらもなければならない車の両輪である。

・心理学者アドラーは、自分の居場所がある感覚を「共同体感覚」と呼んで重視している。その共同体感覚は、どんな小さなことでもよいので、「自分は役立っている、誰かに感謝されている」という「貢献感」によって支えられている。アドラー自身、「人間の幸せとは貢献感である」と言い切っているくらいだ。

・自信は、成功経験の数から形成される。「できた!」という経験が基礎となって、基本的な自信は育っていくのだ。

・音楽では、サビの部分とそれ以外の音の高低差が、「オッ!」と思うくらいに大きいものがヒットするという法則がある。

・少しの違和感、少しの矛盾こそが、人の心の琴線に触れ、記憶に根強く残るのだ。

・うまくいかないときに、「能力」や「問題」や「運」の難しさなどを回りくどく嘆くよりも、単に「努力が足りなかった」とシンプルに思える人だけが、どんな失敗をもポジティブな頑張りへと結びつけていけるのだ。

・努力家がうつ病になってしまうのは、本人なりの努力に気づいてもらえず、周りが「もっとやれるはずだよ。もっともっと頑張ろうね」と励まし続けた結果、「自分は、よほどダメな人間なんだ」と思い込んでしまうことに起因する。

・たくさん頑張ってもうまくいかなかった場合、その理由のほとんどは「方法が間違っていたから」である。

・スーパーマーケットのレジ係にも、なんとなく2つのタイプがいる。「これは最低限しないとクレームが出るから」「店長がうるさいから」というポーン型でしぶしぶ働いている感じの人もいれば、「この行列をさばけるのは私の腕しだい」「ちょっとした気配りでこんなに効率アップ」という感じで、すごくオリジン的に働いている人もいる。

・ポジティブ・イリュージョンが強ければ、たとえ事務的で単純な業務をしていても、「自分は重要な任務を任されているんだ」という、張りきった気持ちで最後まで乗り切れる。

・少々カン違いなところがあっても、ポジティブに、自信過剰なくらいの心になるように導くのがリーダーの務めである。

・一体感、充実感、貢献感といった感情交流のない時間は、お互いにつらい時間となってしまう。なので、私の場合は、1000人の意見が聞けるはずはないとわかっていても、だいたい10分に1回は、「ここまでの話、どうですか?」「この話を続けましょうか? 話題を変えた方がいいですか? どちらにしましょう?」などと、できるだけ聞き手に尋ねるようにしている。それで明確な回答が返ってこなくても、うなずいたり、首を振ったり、少し笑ってくれたりするだけで十分なのだ。

・私はただ「意見を求める」という行為によって、「あなたに話しているんですよ」あなたとつくる時間なんですよ」という貢献感、一体感を伝えたいだけなのである。そうすると、つたない講演であっても、前向きに能動的に聞いてくれる空気ができるのだ。

・必要がないと決めつけずに、とりあえずは「どう思う?」と軽く聞く習慣を身につけることをおすすめしたい。



「やる気」を育てる! ~科学的に正しい好奇心、モチベーションの高め方

「やる気」を育てる! ~科学的に正しい好奇心、モチベーションの高め方

  • 作者: 植木 理恵
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2018/09/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:植木理恵
nice!(0) 
共通テーマ: