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『マイ遺品セレクション』 [☆☆]

・どんな会話にも、やたら「ヤベェー!」を挟みたがる人がいるけれど本来、ヤバイと心配しなきゃならないことは戦争と絶滅である。

・フタル酸エステル。ゴムヘビの中にも毒ヘビがいたということだ。

・"How Dose It Feel?" 訳すと「どんな気がする?」。ボブ・ディランの名曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」の一節ではあるが、僕は森羅万象、自分の中の常識とあまりにかけ離れた目の当たりにした時、いつもこのフレーズで問いかけることにしている。

・日本には古来、八百万の神様がおられたというが、今やそれが「ゆるキャラ」に変化したのではないか?

・山積みになった雑誌や新聞記事を前に、出した結論は「スクラッパー」になる道だった。

・「空あり」」という看板が駐車場の入り口に貼りだしてある。当然、それは「あきあり」と読むのが通例だがその日、僕の目には般若心経の真髄である「空(くう)」と見えた。

・中には「空なし」というものもある。実体のないものがないというのはどういうことなのか?

・どうせ堕とされるなら少しは予習ぐらいしていった方がいいんじゃないか。今から10年ほど前、突然そんなことを思い立ち「地獄」について調べ始めた。

・中学生時代に比べりゃ気持ちの方は随分収まったけど、「青春ノイローゼ」は未だ完治していない。

・旅は日常からの脱却であり、ある程度の「魔がさした」状況は旅を一段と楽しくする。

・この修行、もう何年も続けているが、毎月、新作映画のラインアップを見て、「これは自分には絶対、向いてないな」と思う映画をわざわざ映画館に見に行くように躾けた。

・クリスマスに比べかなり地味なイメージなのが、お釈迦様の誕生日、お花祭りだ。

・お釈迦様の誕生日とされる4月8日は、48日(シヤカ)と、すぐに覚えられる。

・一点モノであれば数万円ということも覚悟せねばならない。それでも土産物屋の店内で目が合い(ファースト・コンタクト)、ビビッと琴線に触れ(セカンド・コンタクト)、手に取り(サード・コンタクト)、値札を見て(思案)、それでもレジに運ぶ意志(男気)を持たなくてはならない。

・クモ越しのクモ。蜘蛛越しに雲の写真を撮ることに夢中。

・この世に「時刻表」ならぬ「地獄表」というものが存在するってこと。1日に数本ならまだしも、ひょっとして1日に1本なんてのも有るかもしれん。便利やスムーズになれてしまった僕にとって地獄表のある風景はもはやあの世だった。



マイ遺品セレクション

マイ遺品セレクション

  • 作者: じゅん, みうら
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/02/07
  • メディア: 単行本



マイ遺品セレクション (文春文庫)

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  • 作者: みうら じゅん
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2022/07/06
  • メディア: Kindle版



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