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『積み木シンドローム』 [☆☆]

・身の回りにある事象は、すべて具体的であるが、そこから一般性を絞り出す抽象化こそが、知性の本質といっても良い。

・多くの場合、知的でない人ほど、具体的な話しかしないし、具体的な内容しか理解できない。

・具体的なものに囚われている状態とは、言葉に囚われ、固定観念に囚われている。

・出来事を具体的に書かず、いきなり発想を述べるとエッセィになる。

・このまえまでは喫煙がどこでもできたが、今は広い範囲が禁煙になった。同様のことが飲酒に対しても行われるだろう。

・見て見ぬ振りをしつつ、告げ口だけはしっかりして、正義を繕うという姿勢だろうか。

・人生というのは、「決断」によってつないだレールである。

・日本人は、ロシア国内でプロパガンダに騙されている人たちのことを心配している。けれど、そういう日本は西側のプロパガンダを信じきっていて、客観的に情勢を把握している人は少ないのでは?

・頭脳明晰というけれど、たいていは、受け答えが的確で判断が早いという程度の機敏さに過ぎない。

・戦争を早く終わらせるには、勝つしかない、相手がやめてくれと手を上げるまで殺戮を続けること、それが戦争というものではないだろうか?



積み木シンドローム  The cream of the notes 11 (講談社文庫)

積み木シンドローム  The cream of the notes 11 (講談社文庫)

  • 作者: 森博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/12/15
  • メディア: Kindle版



積み木シンドローム The cream of the notes 11 (講談社文庫)

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  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/12/15
  • メディア: 文庫



タグ:森博嗣
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『無理ゲー社会』 [☆☆]

・誰もが「自分らしく」生きる社会では、社会のつながりが弱くなり、わたしたちは「ばらばら」になっていくのだ。

・この法則がよくわかるのが軍隊の編成で、最大1500人の大隊(トライブ/民族集団)を60~250人の中隊(メガバンド/共同体)、30~60人の小隊(バンド/野営集団)、8~12人の分隊(ファミリー/家族)に分け、生死を共にする分隊のメンバーは「義兄弟」にも似た強いつながりをつくる。

・メリットを(I+E=M)と明快に定義している。Iは知能(Intelligence)、Eは努力(Effort)で、メリット(M)は「知能に努力を加えたもの」なのだ。

・知能の生得的なちがいを教育が拡大させるのだから、社会は「知能」によって分断されるほかない。

・メリトクラシーは貴族政(アリストクラシー)より公平だが、だからこそより不平等で残酷だとヤングは考えた。階級社会では、自分が成功できない理由を社会制度の責任にできる。だがメリトクラシーでは、すべてのひとに公平に機会が開かれているのだから、「自分が本当に劣等であるという理由で、自分の地位が低いのだと認めなくてはならない」のだ。

・先進国は教育に莫大な予算を投じ、さらに知能指数も上がっている。不吉なのは、それにもかかわらず、「初歩的な事務作業さえできない大人がたくさんいる」という調査結果が相次いでいることだ。

・知能だけでなく努力にも遺伝の影響がある。遺伝率は「やる気」が57%、「集中力」が44%で、努力できるかどうかのおよそ半分は遺伝で決まる。

・「大学無償化」はリベラルに人気のある政策だが、それは非大卒の納税者から取り立てた税金を、大卒の子どもたちの学費に充てることだ。

・不満だらけのエリート・ワナビーズ elite-wannabes(エリートなりたがり)

・富裕層への課税を経済学的に正当化できるのは、「お金の限界効用は逓減する」からだ。貧困層にとって100万円は大金だが、資産20兆円のジェフ・ベゾスにとっては増えようが減ろうが気づきもしないだろう。

・代表的なリバタリアン(新自由主義)の経済学者であるミルトン・フリードマンは、政府の介入をことごとく否定したが、ほぼ唯一の例外が「負の所得税」だ。この提案では、税金はかからないが給付も受け取れない「基準所得」を年収300万円とし、負の所得税を50%とすると、年収200万円だった人はマイナス100万円の半分、50万円の給付を受ける。所得がゼロだった人は、負の課税所得が300万円になるので、その半分の150万円が支給される。

・現代美術でもっとも人気のあるバンクシーは、商業主義を批判しながら、その作品はとてつもない値段で取引されている。

・日本では一部でマルクスや『資本論』の再評価が熱心に行なわれているが、100年も前の思想家が考えたことが現在の高度化・グローバル化した知識社会/資本主義経済にそのままあてはまるわけがない。

・リベラリズム(自由主義)が必然的にデモクラシー(民主政)と結びつくわけではない。リベラル化の本質は「自分らしく生きたい」なのだから、より効率的にその夢を実現する制度がメカニカル・デザインできれば(AIによる統治など)、ひとびとがデモクラシーを捨て去る日がきても不思議はない。

・経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)で脳を人工的にフロー状態にすると、通常であれば正答率は5%に満たないテストで被験者の40%が問題を解くことに成功した。脳刺激療法で学習や記憶保持にかかわる神経回路を刺激することで、記憶能力を30%増強できるとの研究もある。



無理ゲー社会(小学館新書)

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  • 作者: 橘玲
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2021/07/29
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『宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み』 [☆☆]

・すぐに決められないし、決めようとすると不安が襲ってくることもあります。「念のため、全部確認したい」と思うのが、「保全性」の特性です。

・最初の一歩が踏み出せない人は、自力で道を切り開こうとするより、自分の代わりに少しだけと扉を開いてくれる人を味方につけ、その人たちの力を借りながら進めばいい。

・「好きだからやりたい」「興味があるからやりたい」と、情動がその人を突き動かすのは、どちらも一緒。そして、「やりたい」と判断してからの行動が異なります。「すぐやる」が「拡散性」、「確実にやりたい」が「保全性」です。

・頭の中を「情報洪水」にすることで、考えたくないことを考えずに済みます。

・アルバイトやサークルで同じような体験をしたとしても、「これは効率が悪いから、少し変えてみよう」と仮説・検証をする人と、単に「面白かった」とか「つまらなかった」と気分だけに浸る人では、体験の質が異なります。仮説・検証の有無が、結果的に「体験の質」を変えていくのです。

・何度かやるうちに、「なるほど、こんなことか」と物事の全体像を概念的に理解していきます。つまり、一つひとつを正解と照らし合わせて確認し、絶対的な結論に導こうとする演繹法的なアプローチではなく、仮説・検証を繰り返す帰納法的なアプローチです。

・失敗しない一番の方法は「何もしないこと」だ。

・今、日本の組織で猛威をふるい始めているのが、「いい人と思われたい上司」なのです。職場で人が育たない一番の原因、とさえ言えます。

・成長するには「自らの限界を知る」という経験が必要。



宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み【自己診断ID付き】

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  • 作者: 古野俊幸
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2020/06/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み

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  • 作者: 古野俊幸
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2021/12/27
  • メディア: Kindle版



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