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『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』

・ツイッターのプロフィールには、「謎に包まれた、風変わりな思想家」(Enigmatic and eccentric thinker)と書いています。

・遺伝子操作によって、人間の「亜種」を根絶する。

・自閉症は僕の意識の一部だけど、いちばん重要なわけじゃない。僕の脳は自閉症が作り出した機械かもしれないけど、今ではその機会は僕が操作しているんだから。

・でも僕は人を信頼しないわけじゃなく、この人はこうだと考えることができないだけです。

・「考える前に、つい口から出ちゃった」みたいなことを言う人たちがいます。こうした人たちは、感情をコントロールできないと思う。

・感情は人間にもともと備わっているものではない。つまり私たちの共有の素質として組み込まれているものではないのだ。肉体的、精神的、文化的な経験を通して、受け手の脳内に個別に形成されるものだ。

・ここにいる人たちはオックスフォード大学で学位を取れるという前提で、だからここにいるみんなが考えることは真実だ、と仮定して言っている。でも僕はオックスフォードで学位が取れる人の考えだから真実だなんて思わない。

・最初の反応である心拍数の上昇は僕にも自動的に起こる。でも、二番目の大声を上げて走り出すという反応は制御できる。皆さんも制御できるけど、ほとんどの人はその訓練をしていない。

・確かに人の言うことは半分くらいしか聞いていないのに、自分が言いたいことをたっぷり言い返す人たちはいます。僕はそんな人にはなりたくない。

・言葉を使いこなすには、コミュニケーション能力に並行して、コミュニケーションをはかろうとする意思や技能も養う必要がありました。

・めったに使われない語は何品かの料理にしか使われないスパイスみたいなものだけど、その料理に実に素晴らしい風味を加えます。でも、ほとんどの語は毎日に食べてて、飽き飽きしている料理みたいなものかも。

・自閉症でもサヴァン症候群の人たちは大体肯定的に受けとめられるのがお決まりになっています。サヴァン症候群の人たちの魔法のような才能を目にすると、ひたすらすごいと思ってしまって、サヴァンの人たちと自分たちの違いが気にならない。だけど他の自閉症の人たちを見ると、自分たちとの違いばかりが目についてしまう。

・感情はうまく理解できなくてもいいです。感情を頼りにしなくてすむから。いろんな感情がいろんな問題を起こすことをこれまで見てきました。

・何か変なことをしていないかいつも注意している。大丈夫かな、こんなことをしたらまずいかな、と心の中でいつも自分自身にたずねているんです。

・人工知能の「セールスポイント」のひとつに、感情がないことがある。感情を持たず、合理的で、さまざまな計算をこなすとうたわれている。それは自閉症のことを言っているのかも、とちょっと思ったりする? 少なくとも感情を交えることはない、という点は同じだと思う?



「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方

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  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/01/25
  • メディア: 単行本



「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方 (文春e-book)

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