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『お嬢さまことば速修講座』 [☆]

・お上品を気取る人の多くは、自分を特別に見せようとするあまり、自分がその場にそぐわない言葉を使っていることに気づきもしない。

・言葉づかいは、その人の価値観、所属する層を表示するものであると同時に、その人が無意識のうちに、自分とまわりを欺くために用いられる道具でもある。

・お嬢さまの口癖は、「恐れ入ります」。一般人の口癖は、「すみません」と「どうも」。「どうも」の代わりに「恐れ入ります」を口癖にいたしましょう。

・お嬢さまの禁句、「すみません」。「すみません」というかどうかは、お嬢さまと一般人を見分けるリトマス試験紙。

・「わたし」と「わたくし」がお嬢さまを見分ける、もうひとつのリトマス試験紙。

・そもそもお嬢さまというのは、そのファッションにしましても、気品はあるけれど、ファッショナブルではない。

・本来、敬語を用いる必要のない対等なお立場のご友人や目下の方にも、ご自分の品位を保つために、敬語をおつかいになるとおよろしいでしょう。

・誤って、何かを倒してしまわれたような場合も、素早く反応しようとなさるから、「あっ、すみません!」とぺこぺこしてしまわれることとなります。「あら」と三秒間、途方に暮れていらっしゃれば、どなたかが、どうにかしてくださることでしょう。

・とにかく、困ったときは、まず沈黙。鈍く、ゆったりと、ただし、かわいらしいほほえみをお忘れなく。

・お誉めになるときは大げさに、おけなしになるときは婉曲的に申し上げるようにすれば、それだけでお嬢さまらしくなります。

・ただ、ことばづかいがきれいなだけで、その実、一般の方以上に、人の悪口、お噂、ご批判をなさっている、似非お嬢さまがたくさんいらっしゃるのは、まことに嘆かわしいことでございます。

・必要以上にへりくだり、ご自分を卑下してみせることで、お相手を高めようとするのが、小市民的な方のもうひとつの特徴でございます。

・悪いこと汚いことには、触れない、反応しない、コメントしない、これが、原則でございます。

・よく、敬語の乱れと言われますが、敬語そのものの乱れというより、相手の立場に対する尊重が足りないがために起こってきている現象ではないでしょうか。

・初対面の人に、相手の状況も考えず、プライベートなことを平気で聞いたり、単に興味本位に聞いてもしかたのないことを尋ねる人が少なくない。

・多くの場合、人は、自分の言葉が、相手やその場の状況に与える影響に心を配ることなく、無意識のまま話します。聞いても意味のないようなことを聞いたり、興味本位の噂話を楽しんだり。



お嬢さまことば速修講座

お嬢さまことば速修講座

  • 作者: 加藤 ゑみ子
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2000/12/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



タグ:加藤ゑみ子
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