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『いつまでもデブと思うなよ』 [☆☆]

・世に流通するダイエット法の大半は、実は「もともとスリムな人が、そのスリムさを維持するために行っているダイエット法」である。

・毎日一時間運動すればやせる。ということは、だ。運動をやめてしまえばリバウンドする、ということなのだ。もとからあまり運動が好きでない人が、いつまでも運動を続けられるわけがない。

・自分にできること・できないこと、得意なこと・不得意なことの境目をはっきりさせ、できること・得意なことだけに全力をかたむけること。

・実際の人間というのは、様々な性格を併せ持つ。しかし、周囲と際立って違う一面だけをデフォルメし、その人を単純化する。これが「キャラ」だ。

・キャラとは、一つのグループ内で、その人を他の人と区別するために設定される。と同時に、他の人と比較して「その差を楽しむ(あるいは嫌う)」ものである。

・努力した分だけ、必ずやせる。「やせない」というのは「やせる努力を続けることができない」という意味なのだ。

・肥満療法として胃のバイパス手術を奨めるものもいるが、胃の消化力を落とすため、残りの生涯にわたって大量のビタミン剤摂取が不可欠になるという事実は案外知られていない。薬品の摂取を怠ると、最悪の場合、死に至る。

・カード破産する人は、全員必ず、自分の借金の総額を知らない。利息をいれて、一か月の返済額がいくらかも知らない。一か月の収入がいくらで、生活費がいくらなのかも、知らない。破産する人はかならず「自分の借金状況を知らない人」なのだ。

・朝晩二回計ると良い。朝起きてトイレのあとすぐと、晩ご飯の後すぐ。一日のうちで一番体重の少ない時間と、一番多い時間だ。

・並み外れて太るのは、「並み外れて太る行動」をとり続けた結果なのだ。たえまなく太る努力をし続けなければ、そんなに太り続けることなどできない。

・「太っている」という状態は、絶対に「太り続けるような行動」を毎日取らないと維持できない。軍隊や刑務所など「同じ行動と食事」を強要される場所で生活すると、みんな体型が似通ってくるのが証拠だ。

・「太りやすい」「太りにくい」という体質差はあるかもしれないけれど、そんな微妙な差よりもはるかに「行動による差」が大きい。

・コンビニ商品やファーストフード、ファミレスでカロリー表示されている、ということはどういうことかというと、「外食やコンビニめしの多い人は、実はカロリー計算がラクチンだ」ということだ。

・カロリー制限というと、なんだか「貧しい食生活」というイメージがある。とんでもない! 実はその逆だ。「本当に食べたい分」以外は思い切りよく捨ててしまうわけだ。実はこれ、超贅沢な生き方なのである。

・一回分のお菓子を小分けにする。大袋から食べて、途中でやめるのは面倒くさい。でも小袋ひとつぶん食べて、もうひとつ小袋を開けるのは、ほんのすこし面倒くさい。この「面倒くさい」というハードルがあなたをやせさせてくれるのだ。

・餓死対策は最重要課題にインプットされている。実はまだまだ皮下脂肪がたっぷりついていても気にせず、とにかく脂肪を燃やすのは最終手段というプログラムが組まれているらしい。脂肪の温存に努め、まず筋肉を減らして基礎代謝を下げる。

・どんないい加減でチャランポランな人間でも、自分の努力だけは大事にする。ほら、ゲームで保存していたデータが消えてしまったときの、衝撃や落胆を思い出してほしい。たかが「遊び」なのにあれだけショックを受けるのは、人間というのは「今までの自分の努力や時間が無駄になる」ことを何より怖れ嫌う生物である証拠だ。

・空腹感というのは、別にカロリー不足だけからくるわけじゃない。ビタミンやミネラルが不足しても発生する。というより、カロリー過多の現代人の空腹とは、大部分がこの「ビタミン・ミネラル不足型の空腹」だろう。

・毎朝、豆乳200cc・野菜ジュース200ccを混ぜ、朝食がわりに飲む。豆乳は、コンビニで売っている調整豆乳でよいし、野菜ジュースも市販の好きなものでかまわない。

・空腹がわからないから、空腹になる前にどんどん食べてしまうのだ。正確に言えば、満腹でなくなったら食べる。食べられるかなと考えたとき、何か食べられそうだったら、さっそく食べる。

・太っている人は、常に頭だけの食欲に忠実に生きているが、体からの食欲には無頓着だ。何が食べたいという欲求はもちろん、空腹・満腹のサインすら無視しているのだ。頭が発する欲望のみに忠実に生きる、欲望型人間と言える。逆に、スリムな人は、体の欲求に忠実に生きている。いくら好きなものでも、お腹が一杯だと食べられない欲求型人間と言える。

・ハンバーガーの残りを捨てなくても、それを途上国の子供たちに送ることはできない。ポテチを捨てなくても、それを彼らの口に入れることは不可能だ。罪悪感を食欲に変えてはいけない。

・すでにハンバーガーを買うときに百円や二百円という「現金」は投資済みだ。あとは「270~550kcal」という余剰エネルギーの投資場所が、あなたの胃袋かゴミ箱か、どっちに投資するかという問題だけなのだ。

・「キングサイズ専門店」は、「サイズに不自由な人」相手の店だ。他のコンプレックス産業がバカ高いように、こういう店もとにかく高い。割高とかいうレベルではない。

・デブのカジュアルは、やたら派手な柄のものが多い。「表面積が広すぎて無地だと間が持たない」という欠点をカバーしているとも言える。



いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

  • 作者: 岡田 斗司夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/08/16
  • メディア: 新書



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