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『グーグル時代の情報整理術』 [☆☆]

・脳は意思決定も苦手だ。たとえば、私たちは何かを得る期待ではなく、何かを失う恐怖に基づいて意思決定を行なう場合も多い。

・現代社会のさまざまな構造も障害になっている。たとえば、現代企業は、もともと工場労働者の規律を保つために生まれた勤務日程に基づいて、ビジネスを行なっている。しかし、情報経済やサービス経済が中心を占める現代では、工場向けの勤務日程がストレスなどのさまざまな問題の原因になっている。

・私たちはいまだに大昔の農作業の予定に合わせて、子供を学校に送り出している。これは、学校から帰った子供たちに農作業を手伝ってもらうための日程だ。

・本当に注目が必要なのは、何らかの対処が必要な情報や、自分にとって重要な情報のみなのだ。それ以外の情報は、カクテル・パーティの雑談でしかない。

・物語を使って覚える場合は、情報を記憶する前に、そのデータをあとでどう利用するかを考えよう。そして、あとで思い出しやすい形式で、情報を物語に組み込もう。

・私たちはなぜ、すっかり足が疲れきっているのに、「九時五時」という時代遅れな曲に合わせてダンスを踊らなければならないのだろうか?

・企業が九時五時にこだわる理由はほかにもある。上司の多くは、部下を信頼していないのだ。誰も怠けられないよう、全員を同じ時間にオフィスに集めたいというわけだ。なぜ、信頼できない人間を雇うのだろうか?

・産業革命以前、経済の大部分を占めるのは農業だった。したがって、子供が親の種まきを手伝えるように、アメリカの農村の学校では、春休みがあるのは当然だった。さらに、生徒が収穫を手伝えるよう、夏から秋にかけても休みが設けられた。テクノロジーが進歩し、経済が農業から工業、サービス、情報産業へと移っても、この伝統は残った。

・ずっと昔、確かに知識は力だった。印刷機がなく、学校がまばらで、識字率が低かった当時、知識の習得や普及は難しく、ほんの一握りの人々しか手に入れられない「人気商品」だった。

・「家を一定の値段で売る」という目標と、「いくらでもいいから家を売る」という目標では、取るべき行動も期待する内容もまったく異なる。

・休憩を「仕事をしなくていい時間」と考えるのではなく、「仕事を終えたご褒美」と考えるようにしよう。

・はるか先のあらゆる危機まで予測し、何もかも準備しようとすれば、今を生きるのに必要な心のエネルギーまで使い果たしてしまう。言い換えれば、「先」ばかりを考えていると、「今」を失う可能性が高いということだ。



グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)

グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)

  • 作者: ダグラス・C. メリル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/12
  • メディア: 単行本



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