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『無形の力インタンジブルが会社を変える』 [☆☆]

・車庫、倉庫など「庫」と名の付くところには、日の目を見ないものがしまい込まれ、半分は「捨て置かれている」といっても大げさではありません。

・まだまだ日本では、個人も企業もビジョンの真の意味を理解している人は少ないように思います。「これさえ目指していれば、会社は健全である」「これを失ったら、別の会社になってしまう」という、まさに会社の存在意義を問うようなもの。それが企業のビジョンです。

・会社の規模が大きくなり、社員も増え、さまざまな価値観が流入してくるに従って、根本にあったビジョンがどんどん薄れてしまい「目に見えないビジョン」よりも「目に見える日々の成果」に囚われるようになり、そのときから、企業は下降線を辿ることになります。

・「私が社長をやっていたときは、とにかく会社の売上を落とすことはなかった。とくに新しいことはしなかったが、会社を維持したのだから合格点だ」と胸を張って何もしなかったことを自ら口にする。これなら、経営者なんていらないでしょう。優秀な部下がいれば十分です。

・何もチャレンジしなかったということは、ゼロではなく「マイナス」であることを知るべきです。

・たくさん給料をもらい、悠悠自適な生活を覚えたからこそ、保身を考える。列車から降ろされたくないから、とにかく安全な道ばかりを選ぼうとする。それではいつの間にか「何もしないこと」がビジョンになってしまいます。

・愚か者にとって、老年は「冬」である。賢者にとって、老年は「黄金期」である。

・社員の小さな変化を見逃さないことです。不祥事や犯罪を犯す人は、一挙に大きなことには手を出さず、必ず小さなことから始めます。

・お酒を飲むと本音が聞けると、すぐに誘う上司がいますが、お酒の席で本音など話すはずはないと思います。本心が聞けた、動機がわかったと勘違いして喜んでいるのは、あまりに単純です。

・メンツを気にする=責任を果たしたくない。つまり、「私にとって大事なものは格好であって、中身ではありません」ということでしょう。

・悪人は鍵がかかっていようがいまいがどっちみち入る。正直者であっても、もしドアが開いていたら誘惑されて入ってしまうかもしれない。家を留守にするときに鍵をかけるのは、正直者に悪いことをさせないためである。

・信用と信頼を、機関車の燃料にたとえてみます。信用は、あらかじめ燃料の積載量と下車駅を決めてから出発します。改札を入ったときから旅は始まり、何事もなければ、予定通り目的の駅で下車し、改札を出たときに終了となり、一回ごとに完結します。それに比べ、信頼は下車する駅が決まっていません。燃料の積載量も人それぞれ。燃料がなくなった時点で機関車は止まり、そこで旅も終わります。

・信用は築いた回数、信頼は築いた年数が実績として蓄積されます。

・用心深いわりには、印鑑に頼りすぎている日本文化の矛盾を感じます。

・保証人に捺印してしまったがゆえに起こる悲劇も、信用と信頼に対していかに無防備で、一緒くたに考えているかがわかる顕著な例だと思います。

・理由もなく決定するのは「当てずっぽう」「適当」「場当たり的」といわれても仕方ありません。

・ドイツ語に「Wollen(ヴォレン)」、「Sollen(ゾレン)」という単語があります。英語でいえば「Will」と「Shall」に当たる言葉です。ともに「~する」という意味ですが、この二つの助動詞には大きな違いがあります。Wollenには、主語となる自分が「望むことを自覚していて、自分の意志で行動する」というはっきりとした意図があります。一方のSollenは義務的です。「他人から強いられて仕方なくする」あるいは「やってもやらなくてもいいけれど、皆がやるから自分もやる」というようなニュアンスです。

・私の物創りのビジョンは「芸術性のある日用品」でした。

・いまや一億総クレーマーといわれるまで消費者はエスカレートしています。なぜ買う側、受ける側に立ったとき、消費者はここまで強気なのでしょう。ものを買うのが、サービスを受けるのはそんなに偉いのか。

・財産を失うと人生の少しを失う。名誉、信頼を失うと人生のかなりを失う。勇気を失うと人生のすべてを失う。

・チャレンジのハードルをわざわざ低くしたり、周囲を気にしたりして二の足を踏む必要などさらさらありません。自分がよしと思うことのすべてがチャレンジの範疇です。

・いつのことからか、他人の評価が気になるようになっていきます。財産、名誉、肩書、信用を失うのがとても怖い。その割に、勇気を失う恐ろしさには無頓着です。

・世の中、とかくチャレンジしない人ほど他人の批判をします。

・「エラニアス・ゾーン(erroneous zones)」というのは、ミステイクをするゾーン、いわばミスや失敗をするゾーンということになるでしょう。当然のことながら、このゾーンが広くなればミスを犯す危険性が高くなります。このゾーンが短ければ、ミスをする確率も低くなるということです。

・誰かのアドバイスばかりを求め、失敗すればアドバイスをくれた人のせいにしたりする。結局は自分の人生を生きていないのです。

・成功者には楽観主義の面があります。小さなことはあまり気にせず、どんどんやってみる人たちです。でないと足がすくんで前に出ません。

・オペラのディーバ(女神)といわしめた、マリア・カラスの最後の舞台は札幌の北海道厚生年金会館でした。





無形の力 インタンジブルが会社を変える

無形の力 インタンジブルが会社を変える

  • 作者: 山川 和子
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2013/01/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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