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『バカの話は必ず長い』 [☆☆]

・長話は聞く人だけにデメリットがあるわけではありません。聞く人を退屈にさせるほど長い話をしてしまうと、その話し手には「頭が悪い=バカ」のレッテルが貼られてしまいます。

・他人のつまらない話に自分の時間を費やすことは誰でも不快です。「そんなことにも気づかないなんて、この人はなんてバカなのだろう」「想像力のない人だな」と思われてしまっても仕方ないのです。

・長話をする人の行動原理の一つに、「予防線を張る」というものがあります。「この例えだけではわからないかな」「この話だけだと、すべての人をフォローすることができないかもな」という不安から、次から次へと新たな話を追加し、結果として話が長くなってしまうのです。

・準備段階でイメージを固めすぎてしまい、「シナリオ通りにしか話せない」という、「筋書きバカ」にならないようにしましょう。

・石ころやジャガイモだと思い込む方法は、その場しのぎにはなるかもしれませんが、聞き手が「話を理解できる人間だ」という配慮に欠けています。それは、聞き手を無視して話を進めているも同然なのです。

・結局人は、その人の器でしか話を聞くことができないものです。器というのは、それぞれの立場や、それまでの経験の積み重ね、引き出しの多さなどから来る、キャパシティですね。その範囲を超える内容は理解できません。

・相手に知ったかぶりがバレるのは、自分自身も恥ずかしいですし、相手に「器の小さい人だな」と軽んぜられることになりかねません。

・演繹法と帰納法の違いは、小学校の理科の時間に習った、電池のつなぎ方に似ています。演繹法は電池の直列つなぎ、帰納法は並列つなぎのようですね。電池の場合と同様に、演繹法(直列つなぎ)は、途中の要素がひとつ欠けただけで、ロジック自体が成立しなくなりますが、帰納法の場合は要素がひとつ欠けたくらいでは結論を修正する必要はありません。

・「水の沸点が100度である」という主張は、誰もが知っている常識です。けれどもこの主張は、「周囲の気圧が1気圧の場合」という条件の元でのみ通用します。同様に、この世の中の主張には、隠れた条件が含まれているのです。

・自分の気持ちを切り替えるのにも、「さて」は使えます。「さて」にはどことなくポジティブな印象があります。ため息をつきそうになったら、ため息交じりでもよいから「さて」と言ってくださいと教えています。





バカの話は必ず長い (宝島社新書)

バカの話は必ず長い (宝島社新書)

  • 作者: 櫻井 弘
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2012/10/09
  • メディア: 新書



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