『化石少女』

・化石は眺めるものじゃなくて掘るものよ！

・個人戦主体では結構強かったりする。それでも府代表クラスになるとスポーツ推薦の化け物たちが犇めいているのでなかなか難しいらしいが。

・世紀の大発見なんて、何時できるか判らないわよ。百年に一度だから世紀って云うのよ、覚えときなさい。

・みな文化祭に力を入れているからだ。帰宅部生すらクラス単位の出し物に、部の本意である帰宅を遅らせるほどである。

・権力者に対しては、こちらがどう思っているかではなく、向こうにどう思われているかが重要だ。

・人の歯はメンテナンスをしないと三十年ほどで使えなくなるらしいわよ。つまり生物としての人類の寿命は本来三十年くらいだとだったということね。

・メガテリウムというのは体長八メートルのオオナマケモノね。巨体を揺らして地上を歩き回っていたから、いわゆる怠け者じゃないけど、子孫がナマケモノだったせいで怠け者呼ばわりされる可哀想な動物ね。

・弘法筆を択ばずの逆で、凡夫はやたら細かい所にこだわる。

・嘘なんか吐いたことがない、といった純真さ溢れる顔つきでアピールしてくる。一点の曇りもない表情に思わず怯んでしまう。ともかく、もう真面目に騙す気すらないようだ。

・光スイッチ説って知ってる？ 今まで謎とされていたカンブリア紀の進化の大爆発は、生物が眼を獲得したせいで、攻守に恐ろしい勢いで自然淘汰が進んだ結果だという仮説よ。

・先カンブリア代のまだ眼を獲得する以前の生物は、暗闇を闇雲に動きまわるのと同じで食うも食われるも運任せだったけど、視覚というセンサーを得たためにそれぞれ効率的な捕食と防御に特化するようになったの。

化石少女 (文芸書)

• 作者: 麻耶 雄嵩
• 出版社/メーカー: 徳間書店
• 発売日: 2014/11/12
• メディア: 単行本

化石少女

• 出版社/メーカー: 徳間書店
• 発売日: 2014/11/30
• メディア: Kindle版

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