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『イノベーション・オブ・ライフ』 [☆☆]

・新しい技術を持った競合企業が、既存製品よりも性能は劣るが安価な製品やサービスをもって市場に参入するとき、破壊が起きる。新しい競合企業は、新しい技術とビジネスモデルを活用して製品やサービスの改良を重ね、ついには既存企業の顧客のニーズを十分満たすようになる。

・優れた理論は、「気が変わる」ことがない。一部の企業や人だけにあてはまり、ほかにはあてはまらないということはない。

・理論とは、「何が、何を、なぜ引き起こすのか」を説明する。一般的な言明だ。

・一般に、将来を予測する最良の方法は、決定を下す前にできるだけ多くの情報を収集することだと考えられている。だがこれは、バックミラーだけを見ながら車を運転するようなものだ。データを入手できるのは、過去のものごとに関してだけだ。

・仕事の衛生要因をただちに改善しても、仕事を突然好きになるわけではない。せいぜい、嫌いではなくなるのが関の山だ。

・「仕事に不満がある」の反対は、「仕事に満足している」ではなく、「仕事に不満がない」だ。この二つはけっして同じことではない。

・ホンダがアメリカで提携していたディーラーには、複雑な故障を修理する能力がなかったため、ホンダはアメリカ部門の乏しい資金をはたいて、欠陥車を日本に空輸する始末だった。

・プロジェクトが失敗する原因は、ほぼ例外なく、予測や決定のもとになった重要な仮定の一つ以上が間違っていることにある。

・最も肝心なのは、自分の資源をどのように配分するかだ。企業であれ人生であれ、実際の戦略は、限られた資源を何に費やすかという、日々の無数の決定から生まれる。

・自分の資源がどこに流れているかに注意を払うことだ。資源配分の方法が、自分の決めた戦略を支えていなければ、その戦略をまったく実行していないのと同じだ。

・企業の戦略を理解するには、その企業がやると言っていることではなく、実際にやっていることに目を向けろ。

・最終的に成功した企業の93%が、当初の戦略を断念していた。その理由は、当初の計画に成功の見込みがないことが判明したからだった。

・成功した企業は、最初から正しい戦略を持っていたから、成功したのではない。むしろ成功できたのは、当初の戦略が失敗したあともまだ資金が残っていたために、方向転換して別の手法を試すことができたからだ。これに対して、失敗する企業のほとんどが、ありったけの資金を当初の戦略に注ぎ込んでいる。

・日影が必要になると思ったその時に苗木を植える。

・兄弟や友人の励ましが必要になって初めて、自分はひとりぼっちだと気がついた。彼は行なってもいない投資に、見返りを求めていたのだ。彼らはスティーブが困っている時に、わざと見捨てたわけではない。長い間放っておかれたため、スティーブを身近に感じなくなり、口出しするのはさしでがましい気がしたのだ。

・子供たちに語りかけられた言葉の数は、彼らが生後30カ月間に聞いた言葉の数とも、成長してからの語彙と読解力の試験の成績とも、強い相関があった。

・言葉のダンスでは、子供に「もし~だったら」「覚えているかしら」「こうだったらいいと思わない?」といった問いかけをする。つまり子供に身の回りで起きていることを深く考えさせるような質問だ。そしてこのような問いかけは、子供が聞かれていることを理解できるようになるはるか前から、計り知れないほど大きな影響を及ぼすのだ。

・低所得労働者でも、子供にたくさん語りかけた人は、こともの成績が非常によかった。また裕福な実業家でも、子供にほとんど語りかけなかった人は、子供の成績がとても悪かった。結果のばらつきはすべて、家庭内で三歳になるまでの幼児に語りかけられた言葉の量によって説明された。

・私たちが製品を購入する動機になるのは、「自分には片づけなくてはならない用事があり、この製品があればそれを片づける助けになる」という思いだ。

・お客がこのレストランに来てミルクシェイクを「雇う」のは、生活にどんな「用事」ができたときでしょうね?

・幸せを求めることは、幸せにしてあげたいと思える人、自分を犠牲にしてでも幸せにしてあげる価値があると思える人を探すことでもある。

・「犠牲が献身を深める」という原則があてはまるのは、結婚生活だけではない。家庭や親しい友人、それに組織や文化、国家についても言えるのだ。

・デルは画期的なパソコンメーカーとして始まったが、アウトソーシングを通して、いつしか個人向けパソコン業界の凡庸な企業に成り下がってしまった。デルはパソコンを製造していない。出荷も保守も行なわない。台湾企業の製造するパソコンに、「デル」のブランドをつけることを許しているにすぎないのだ。

・若者は教室に座ったまま、教師や研究者の生み出した知識を受動的に吸収する。この知識が、彼の資源になる。彼はこの資源を使って、知識を測るテストで高得点をとるかもしれないが、必ずしも新しい知識を「生み出す」能力を獲得したわけではない。

・母は靴下を一つとって、糸で穴をかがるのではなく、穴の周囲に針を通してから糸を引っ張って穴をふさぐ方法を教えてくれた。

・私はあの靴下がすり切れてはけなくなるまで、靴下をはくたびにつま先の直したところを見て、「ぼくが直したんだ」と思ったのだ。うまく直せなかったとは思わなかった。私が感じたのは、自分で直したという誇りだけだった。

・経験させたからといって、子供が学ぶべきことを学ぶとは限らない。

・仕事で失敗する人は、もともと成功する能力が欠けているのではなく、仕事に伴う困難に立ち向かう力を身につけるような経験をしてこなかったのだ。

・ネットフリックスは顧客から月額定額料金を徴収したため、顧客が注文したDVDを鑑賞しなければ利益があがった。DVDが鑑賞されずに顧客の自宅に放置されていれば、ネットフリックスは返送料を負担せずにすんだし、月額料金を徴収済みの顧客に次の映画を郵送する必要もなかった。

・自分の主義を100%守るほうが、98%守るよりたやすいということだ。この一線、自分なりの道徳上の一線は、強力なものになる。決して越えることのない一線だからだ。一度でも越えることを自分に許せば、次からは歯止めが利かなくなる。

・人に接するとき、その人があるべき姿でいるかのように接しなさい。そうすることで、その人が本来なれる姿になるのを手伝うことができる。



イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

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