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『脳が読みたくなるストーリーの書き方』 [☆☆]

・物語とは、未来に起きうることを想像し、それに備える能力を与えるものだ。

・物語とは何か? 困難なゴールに到達しようとする誰かに対し、起きたことがどう影響するか、そしてその誰かがどう変化するか。それが物語だ。

・「起きたこと」とは、プロットのこと。

・物語とは、人の周囲の世界ではなく、人がどう変わっていくかを描いたものだ。

・物語は現実生活から退屈な部分を除いたものだ。

・うまい文章など何になる? 極上の表現を備えてはいるが物語のない小説は、物書き業界の人間からすれば、しばしば美しいだけの「どうでもいい」作品でしかない。

・物語がどこで進んでいるかがわからなければ、物語が動いているかどうかさえも理解できない。

・二、三行で内容をまとめることができない本なら、まとめられるまで丸ごと書き直すしかない。

・自分が書いている物語を、明確かつ興味深い一行か二行の文章でまとめることができない作家には、たいていの場合、明確かつ興味深い物語は書けない。

・感情がなければ、選択肢はどれもまったく同等の重みを持つことになる――すべてがいくつかのうちのひとつにしか見えなくなるのだ。

・キャッチ-22 [J・ヘラーの小説の題名。板挟み状態を表す慣用句にもなっている。]

・人がいったん何かを知ると、それを知らないときの状態を想像しにくくなる。知識が人間の「災い」となる。その知識を持たない他者の心の状態を即座に想像できないため、他者との知識共有に困難をきたしてしまうのだ。

・本というものが生まれる前、人間は互いを読んでいた。現在でも、毎日、毎分がそうだ。

・これまで望む人生が得られなかったのは自分が譲歩してきたせいではないということを、内面的に知ることができた――それどころか、よくよく考えてみれば、その譲歩こそが人生を与えてくれたのだ。

・人は世界をありのままに見ない。自分が信じている通りに見る。

・物語はしばしば、主人公がずっと信じていたことに疑いを感じるところから始まる。

・物語自体は、「物語前」と「物語後」のあいだの空間で展開する。

・脳は、たとえ良い変化であろうと、変化には頑固に抵抗するようにできている。

・実際、本当に勇敢な人間ほど、自分のことを勇敢とは思っていないものだ。

・陰謀が動いていることがわからなければ、動いている陰謀などないのと同じだ。

・「語るのではなく見せろ」とは比喩である。「ジョンは悲しんでいる」と書くのではなく、「なぜ」ジョンが悲しいのかを見せる。

・昨夜の判断は、今日の行動によって試される。

・小説の成功は、そこに何が書かれているかではなく、何を省いたかで決まる。

・苦しんでいる人間は、他の誰かが苦しんでいるところなど見たがらない。

・彼は旅を始めた場所に戻り、その場所を新たな視点で見る。世界は変わらなかった。しかし彼は変わった。

・情報は通貨のようなものだ。通貨は稼ぐべきものだ。誰もただでは譲らない――すべてに値段がある。

・人が秘密を守る理由はひとつだけだ。それが露見することで何かが起きること――つまり変化を恐れているからだ。

・脳は貴重なエネルギーを節約するために、少しでも仕事を減らそうとするもの。問題解決のために必要最低限の努力しかしようとしない。だが、率直な話、最小限の努力で問題を解決できるものだろうか? 実際、だからこそ状況は確実に悪化する。

・人は大きな災難に耐える勇気はあるのに、小さな不満にはしばしば耐えられない。

・その脚本や小説がだめな場合、だめと言うことはインターンでもできる(そしてやっている)が、なぜだめなのかを言える人間は少ないからだ――まして、どうすればいいかを言える人間はもっと少ない。



脳が読みたくなるストーリーの書き方

脳が読みたくなるストーリーの書き方

  • 作者: リサ・クロン
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2016/09/23
  • メディア: 単行本



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