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『恋愛しない若者たち』 [☆☆]

・今の若者にとって、恋愛は人生に欠かせない「必需品」ではない。あってもなくてもいい「嗜好品」、SNSやネットゲームと同じ、単なる趣味の一つなんだ。

・「超情報化社会」がもたらした功罪・恋愛の趣味化。膨大な情報開示による、ときめきとチラリズムのの消失。

・いつでもどこでも小腹を満たせば「お腹が空いた」とは感じにくい。

・バブル戦士の父親。総じてわが子には優しいのに、妻には上から目線で配慮が足りない。

・これだけSNSで人脈を拡げられる時代では、何にでも詳しい1人のマルチプレーヤーに頼るより、その道にだけ長けたセミプロやちょいエキスパートを何人もストックして使い分けるほうが、分野別に詳しい情報を得られる。

・母親の青春時代(おもにバブル期)は「三高」男性が理想とされたが、今の若い女性が望むのは、私が「三平」と呼ぶ男性像。すなわち平均的な年収、平凡な顔立ちで、平穏な性格。

・権力者や力で勝る人の側は、弱い立場の人々に「何か意見はない?」「本当にいいの?」と、意識的に聞きながら物事を進めねばならないだろう。

・努力が報われると思えば希望が生じる。でも努力しても無駄だと思えば、絶望が生じる。

・「ロールモデルの不在」は、対親だけではない。哀しいかな、職場や周りにも「ああなりたい」先輩は少なく、逆に「ああはなりたくない」上世代が多い。

・基本は、今の日本の若者のように「おうちデート」。男性が女性の自宅を訪ねる「夜這い(通い婚)」ばかりで、決定権は女性に合った。平安時代までは、男性が女性の家に婿入りする、「婿取り婚」だったからだ。

・よく男性は、結婚数年後から太り始め、「幸せ太り」とも言われるが、あれは科学者の間では、「生理的に代謝やテストステロンが減ることで、ゴツゴツしたセクシーな男らしさが失われ、太りやすくなるため」だとされている。

・恋愛と結婚は元来、相容れないどころか、相反するもの。極端に言えば、「混ぜるなキケン」なのである。

・子供の頃からケータイやネットを通じ、周りとゆるくつながってきた彼ら。我々大人たちの何倍も、ひとりでいるのが怖いはずだ。

・彼らがデモで高々と掲げたプラカードは、プリント用のフォーマット(専用番号や画像)が若者らにツイッターで拡散し、コンビニの専用端末を介して大量に刷られたものだ。

・現20代の多くは、仲間うちで自分だけが孤立することを過度に恐れる。少数派の段階では「それは違う」と表明しにくいが、何かをきっかけに周りが声をあげ始めれば、「実ば僕も(私も)そう思っていた」と共鳴する。その数が、SNSのスピード拡散力も手伝って、アッという間に膨らむのだ。



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